システムトレードブログ

空売りは恐いものなのか?

トレシズ投資手法

今日は、時々ユーザー様からお問い合わせをいただくことのある、

「空売りは恐いものなのかどうか」

について書いてみたいと思います。

一般的に日本では売りよりは買いが浸透しており、株初心者の方のほどんどが株取引を買いからスタートすると思います。

これは、空売りを行うためには信用取引口座が必要であり、信用取引口座を開設するためには「ある程度の投資経験が必要」という証券会社の規定がありまして、

株初心者の方は序盤信用取引口座を開設できないというのも1つ理由といえるかもしれませんね〜。

個人的には、この信用口座開設の際に「ある程度の投資経験が必要」と明記されている点自体が、株初心者の方にとって空売りに対する恐怖心を植えつける要素なのかもしれないと感じております苦笑

まずは、空売りのリスクについてまとめてみます。

・買いは現物であれば損失の最大値が100%であるのに対して、空売りの場合、損失の最大値が100%を超える
・TOBやMBOなどが発生した場合に大きな損失が発生する可能性がある
・何かと「追い証」という言葉が頭をよぎる(ぇ

上記だけ読んでしまうと「空売りは恐い」というイメージになってしまいますが、
上記はあくまで「一般的なトレード」のお話で、システムトレードのお話ではありません。

自己裁量で、

「よし、レバレッジ3倍の全力で、長期保有で空売りを仕掛けよう」

なんてことをしてしまった場合、

レバレッジ3倍とはたとえば自己資金が300万円で900円分の空売りを仕掛けるというお話ですので、

保有銘柄が40%値上がりした場合には自己資金が吹っ飛んでしまいます。

その一方、シストレでは、たとえば私の戦略ですとレバレッジ3倍の戦略はありませんので、

たとえばレバレッジ1倍の戦略ですと、自己資金が300万円で300万円分の空売りを仕掛けるというお話です。

しかも、たいていの戦略では1日に全力で仕掛けない時間分散型ですので、300万円中225万円仕掛けるようなイメージとなります。

つまり、保有している全銘柄が数日のうちに百数十%以上値上がりしない限りは資金がなくなるということはないですが、まずそんな事態はありません。

日本株には値幅制限がありますし、システムトレード戦略は「短期保有+損切りあり」というものが多いですので(トレシズ戦略は全てそうなっています)、

一般的な空売りシストレ戦略はリスク管理がしっかりしており、さらに銘柄が分散されているため、恐怖心を持たれる必要はないと思います。

確かに悪い事例で、売り保有中の銘柄がTOBでストップ高連発→50%値上がりなどといった場合が空売りの一番最悪な事例といえますが、

個人的には、買い保有中の倒産→0%直行のほうがよっぽど恐いですね苦笑

(たとえば運用資金が200万円で1銘柄投入金額が40万円だった場合、売りのTOBで50%の損失が出た場合-20万円ですが、買いの倒産で100%の損失が出たら-40万円です。とはいえ、どちらも追い証などはありえません。)

実際に各戦略の値動きを見ても、今年は売り戦略の個別銘柄の最大DDは買い戦略よりも小さいぐらいです。

私自身の経験上でも、ここ数年で買いで大きなDDが出た事例は2桁ぐらいあるのに対し、空売りでの大きな被害は1、2件程度ですね苦笑

実際震災や欧州債務不安などの際に、売り戦略は非常に大きな効果を発揮しますし、私自身も売りは必須だと思っておりますので、

もし売りに恐怖を持たれている方は是非上記文章を参考にしてみてくださいね。

ゴッドフュージョンやゴッドレイズも日経の下げで小じっかりです。

■個人的な格言

「TOBやMBOは恐いが、倒産はもっと恐い」(コラ

トレシズの「投資手法」の記事

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