イザナミ×エクセル活用術?標準偏差を計算する(1)
初めまして、初のブログ投稿となります。
ここでは皆さんの戦略開発・改造をお手伝いさせていただくために、
エクセル(オンライン版やopen officeでもOK)を活用した、
バックテスト分析のおすすめのやり方などを紹介していきます。
今回のテーマは「標準偏差を計算する」です!
初回なのでまずはエクセルにデータを入れる方法を説明しますと、
?バックテスト(&最適分散投資)をイザナミで行う
?取引一覧を表示
?「仕掛けシグナル日のテクニカル指標」で
分析したい指標(使う候補の指標)を計算
※バックテスト取引回数が多め(20000回以上)だと時間がかかるので
注意
?CSV出力を行う(”クリップボードにコピー”にチェックを入れる)
このままだと数字に「%」が付いていて計算できないので、
?メモ帳に貼りつける
?メモ帳で編集→置換→検索する文字列を「%」に→すべて置換、
その後メモ帳の内容をすべてコピーする
※2回目以降はAlt+(E→R→A) → Esc → Ctrl+(A→C)でできます
?コピーした内容をエクセルに貼り付け。
このときコンマ(,)で区切るように設定する
これで指標の出力が完成しました。
では本題に入って、これらの標準偏差を計算してみましょう。
標準偏差は =STDEV(データ範囲) で求められます。
これはデータがどれくらい広く分布しているかを表したもので、
これが大きいほどデータの数値がばらけている、
ということになります。
逆にもしこの値が小さければ(指標の動く範囲の1/6程度)、
その指標の値はデータの中である程度まとまっているといえます。
この標準偏差が大きいか小さいかということから、
いろいろなことが考えられます。
まず、標準偏差が小さいことにはいくつかの原因が考えられます。
?想定していた指標の動く範囲が思っていたより小さかった
この失敗例はオシレータ系指標であれば
あまり起こらないことですが、
移動平均乖離率などでは起こりうる話です。
イザナミでその他集計→ユーザー指定から、
その指標の分布を見てみて、範囲を確認するとよいでしょう。
さて、考え直したその範囲の1/6程度しか標準偏差がないのならば、
それには以下の理由が考えられます。
?バックテスト段階の条件で既に絞り込んでいるから
これが一番ありうるケースです。
例えばバックテスト段階でサイコロジカル(12) = 0 となる
銘柄を選んでいたとしましょう。
これで選ばれた銘柄は12日間下がり続けていることになるので、
当然RCI(12) も 0 となります。
ですのでRCI(12)のデータをとると標準偏差は0となるのです。
このように、標準偏差が小さい場合は、指標とデータの絞り込み方
が似ているから、ということが理由になっている場合が多いのです。
つまりこのとき、バックテストの条件とその指標を用いて作る条件は
似たものになるのです。
もしその指標を使って作った条件を使って
バックテスト結果がある程度良くなったのならば、
「ほとんど同じ条件を使ったのに、結果に差がでた」
ということになり、その良い方は過剰最適化をしている可能性が
高くなります。
もちろん指標が違えば計算方法も違うので、使い方によっては
バックテスト条件の精度をさらに上げる条件をその指標で
作れることもあります。
しかし、指標の計算方法を比べてみても
(バックテストの条件に使った指標と)
余り相関のないはずの指標なのに、
不思議と標準偏差が小さくなることがあります。
長くなってしまったのでこの続き、
標準偏差が小さくなる第三の理由については次回にします。
ここまでお読みくださってありがとうございました。
次回は読み込めばなかなか役立つ内容になると思いますので、
ぜひ次もお読みください。
今の記事:イザナミ×エクセル活用術?標準偏差を計算する(1)
次の記事:イザナミ×エクセル活用術?標準偏差を計算する(2)
次々記事:イザナミ×エクセル活用術?グラフ化してみる