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複数売買ルールの作り方(6)

トレシズ複数売買ルール

なかなか最近は壮絶な相場が続いていますね〜苦笑

お盆ということで閑散としている感じではあります。

これは個人的な感覚ではあるのですが、正月近辺やお盆、GW近辺などは、

暴騰銘柄に資金が一極集中しやすく、

意外とストップ高到達銘柄が少なくないような印象を受ける場合が多いです(ぇ

今日は複数売買ルールのランキング情報の設定方法です。

■複数売買ルールの作り方(6)ランキング情報を設定する

ランキング情報とは、いわゆる「銘柄の並び替え機能」ですね〜。

よくある値上がり率ランキングや、売買代金ランキングなどのようなものを

簡単に作ることが可能となる機能です。

とはいえ、ユーザー様的に疑問と感じるのは、

「最適分散投資側でも並び替えはできるのに、なんであえてランキング情報機能を使うのだろう?」

という点かもしれません。

この理由としましてはいくつかあるのですが、個人的には、

?バックテスト側でランキング情報機能を使わずに検証しますと、最適分散投資側におけるシグナル候補が100以上など結構多くなる場合があります。この際に、最適分散投資側の優先順を使ってソートしますと、資金条件によっては優先順90位などの下位を引いてしまう場合があり、効率が落ちる可能性もあります。こういった際に、たとえばランキング情報機能を使って「上位20位」などを抽出しますと、最適分散投資側では優先順20位を超える下位は引かないことになります。そのため、シグナル銘柄の過去の期待値や効率を上げるために使う場合があります。

?バックテスト段階における総取引回数が50万回を超えるような戦略の場合、最適分散投資段階でものすごく時間がかかる場合があります。これは単に総取引回数が多いため、試行回数が増えるためだと推測されます。一方、ランキング機能を使いますと、優先順の上位銘柄のみを検証対象にしますため、バックテスト段階における総取引回数を数万回程度などに引き下げることが可能です。そのため、試行回数が大幅に減ることにより、最適分散投資の検証速度が大幅に向上するというメリットがあります。

?ランキングの上位20銘柄を抽出した上で、最適分散投資側でさらに資金に応じた優先順を探すという、いわば2段階の優先順設定が可能となります。

?たとえば、「前日比が+5%以上であれば売り」というロジックがあったとします。この際に「+5%」というのは「静的」な数字であり、上昇トレンドでも下落トレンドでも同じ数字となります。これはこれで1つの手法ではありますが、ある意味トレンドを考慮しない設定方法かもしれません。上昇トレンドでは前日比が+5%以上の銘柄が多くなるとは思われますが、下落トレンドでは前日比が+5%以上の銘柄は減るはずです。
こういったトレンドを考慮したい場合には、ランキング情報を使って「前日比が大きい順」といった感じでランキングすれば、「+5%」という数字は使わないためトレンドを問わず前日比が最も大きい銘柄順にソートされるという意味で、「動的」な設定方法になります。

といった感じでしょうか。

個人的には結構?の効率アップ目的が結構大きかったりしますね〜。

といいますのも、イザナミのデフォルト設定で

「翌日寄成で買い+翌日寄成で手仕舞い」

といった条件でバックテストをしますと、

過去のバックテスト段階の総取引回数が相当多くなると思います。

そして、バックテスト完了後にイザナミのデフォルト設定で最適分散投資を行いますと、

相当時間がかかると思います苦笑

これは、バックテスト段階の総取引回数が多いため、演算に時間がかかるためだと思われます。

そのためこういったバックテスト段階の総取引回数が多い戦略の場合には、

ランキング情報を使って日々10〜50銘柄の範囲などに絞り込みますと、

バックテスト段階の総取引回数を数千〜数万まで減らすことができます。

この上で最適分散投資をした場合、ランキング情報を使わない場合に比べて段違いの検証速度になります汗

こういった点から、検証効率を上げるために使う機能、といった側面もあるのかもしれませんね〜。

◆売り戦略Bの内容
<ランキング条件>
株価の低い場合は取引しない。→100円以下
売買代金の少ない場合は取引しない。→売買代金の15日間平均が10千万円以下の場合
対象銘柄→2013年8月の貸借銘柄
難スリッページ指数が大きい順にランキングする

上記のように、複数売買ルールに一体化させようとしている戦略内にランキング情報が設定されている場合には、

もちろん複数売買ルールにも同様のランキング情報を設定する必要があります。

売り戦略Bにランキング情報が設定されていなければ、この手順は省略してOKです。

(1)まずは左の「ランキング情報を作る」タブをクリック
 ↓
(2)「名称未定義-1」の左側のチェックボックスにチェックを入れた後、「名称未定義-1」をダブルクリックして「難スリッページ指数が大きい順ランキング」と入力してOK
 ↓
(3)次に、基本設定で
株価の低い場合は取引しない。→100円以下
売買代金の少ない場合は取引しない。→売買代金の15日間平均が10千万円以下の場合
といった感じで、移植しようとしている戦略そのままの設定を入力します。
 ↓
(4)次は対象銘柄です。移植しようとしているのが買い戦略であれば「全ての個別株」、売り戦略であれば貸借銘柄を指定します。

今回の例は売り戦略ですので、前回の記事の通りに、まずはデスクトップに貸借銘柄CSVを保存しておきます。
https://www.torezista.com/blog/blog_1080/
 ↓
(5)「個別に選ぶ」→「リストを編集する」→「ファイル」→「CSVファイル指定で新規」を選択しますと、ファイル選択ウィンドウが立ち上がります。そしてデスクトップの貸借銘柄CSVを設定してください。
 ↓
(6)あとは自動的に貸借銘柄が読み込まれます。これで対象銘柄は上記貸借銘柄CSV作成時の貸借銘柄に限定されます。
 ↓
(7)次はランキング条件です。今回は「難スリッページ指数が大きい順」ですので、

選択→特殊データをクリックし、
種類:ユーザー定義指標
データ:難スリッページ指数
と設定してOKです。
 ↓
(8)優先方向も忘れずに設定してください。ここは実際非常に紛らわしいところで、この大きい順と小さい順を間違えただけでもバックテスト結果がガラッと変わる場合があり、実は私自身もよく間違える箇所です苦笑
とにかく、移植しようとしている戦略の設定そのままを設定してください。
上記例では大きい順です。

これでランキング情報の設定は完了です。

移植しようとしている戦略内で複数のランキング情報が使われている場合には、

左側の「+」を押してランキング情報を追加し、上記と同様に全てを設定していきます。

あと一点補足で、

「あれ、売買ルール側に売買代金制限がないぞ?この設定だと板が薄い銘柄にシグナルが出てしまうのでは?」

といった場合もあるかもしれません。

こういった際には、その戦略でランキング情報が使われているかどうかをご確認ください。

ランキング情報が使われていれば、その戦略ではランキング情報側で売買代金制限が設定されている可能性が高いです。

ランキング情報側で「売買代金の15日間平均が10千万円以下の場合は取引しない」と設定されていれば、

ランキングで抽出されるのは上記に該当する銘柄のみであり、

その上で売買ルール側で「ランキング順位が20位以内」といった感じに設定されていれば、

もちろん「売買代金の15日間平均が10千万円以下の銘柄」はシグナルから除外されることになります。

複数売買ルールの作り方(6)(1)

複数売買ルールの作り方(6)(2)

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