多元複利運用の根本(2)
複数売買ルールを使った方がいいのか?
それとも各戦略を個別に検証した方がいいのか?
は非常に難しいお話だと思っておりまして、
やはりどちらにも一長一短があると思っています苦笑
個人的にはやはり多元複利運用の場合ですと、
「各戦略の資金は個別に用意し、戦略同士でお互いに影響を与えないようにする」
という考え方がベースとなっておりまして、
こういった点から
「複数売買ルールを使わずに、各戦略を個別に検証する」
という手法を採用しています。
これは要するにどういうことかといいますと、
■各戦略を個別に検証する場合
戦略A: 50万円
戦略B: 50万円
戦略C: 50万円
としまして、戦略Aの調子が良くなり、戦略Bの調子がかなり悪かったとします。
戦略A: 80万円
戦略B: 20万円
戦略C: 50万円
こうなってきますと複利で戦略Aの資金が増えていますため、
日々の成績はフォワードのいい戦略Aの成績でほぼ決まるようになり、
成績の悪い戦略Bの影響はかなり小さくなります。
「成績の良い戦略のみを伸ばしていく」
といったことが自動的に可能となるのがこちらの手法ですね〜。
■複数売買ルールを使って検証する場合
総資金: 150万円
戦略A: 33%(50万円)
戦略B: 33%(50万円)
戦略C: 33%(50万円)
としまして、こちらも戦略Aの調子が良くなり、戦略Bの調子がかなり悪かったとします。
戦略A: 80万円
戦略B: 20万円
戦略C: 50万円
計: 150万円
とはいえ、総資金が150万円であることには変わりがないため、
フォワードのいい戦略Aでも50万円、
成績の悪い戦略Bでも50万円と、
組み方にもよりますが、基本は成績の良しあしに関わらず
「常に総資金に対する割合で各戦略への資金配分が決まり、戦略の成績の差が資金配分に影響しない」
のがこちらと言えるかもしれません。
これはどちらがいいのかはやはり用途に応じてというところだとは思っておりまして、
個人的には
「多元複利運用では、成績のいい戦略をとことん伸ばし、成績の悪い戦略はフェイドアウトさせる」
という考えが好きではありますので、
こういった点から各戦略を個別に検証する手法を使っております。
それぞれのメリットとデメリットを書いてみますと、
■各戦略を個別に検証する手法
<メリット>
・成績の良い戦略を伸ばし、成績の悪い戦略は自動的に影響が小さくなっていく点
・各戦略の日々の成績を把握しやすい点
<デメリット>
・日々の検証に時間がかかる点
・戦略同士でシグナル銘柄が重複する場合がある点
■複数売買ルールを使って検証する手法
<メリット>
・検証にかかる時間を大幅に節約できる点
・戦略同士でシグナル銘柄が重複するのを完全に防げる点
<デメリット>
・成績の良しあしに関わらず、総資金に対する各戦略への資金配分が常に一定な点
・各戦略の日々の成績を把握しにくい点
私は各戦略を個別に検証する手法を使っているわけですが、
実際のところヒノカグ【上方ブレイク】やゴッドブレス2の資金割合はだいぶ大きくなっておりまして、
この2つの戦略が日々の成績に与える影響は非常に大きくなっています。
一方、コキュートス(L)は…
…負けているため影響が小さくなっています汗
フォワードが謎な戦略は自動的に小さい割合となるのが利点ではありますね苦笑
各戦略を個別に検証する手法の同一銘柄シグナル重複時には、
個人的には基本は5%ルールというものを使っておりまして、
シグナル重複時に総資金の5%を大幅に超えるような場合には、
いずれかの戦略で仕掛け禁止銘柄設定を使いましてシグナルを除外するようにしています。
これは主にスイングで除外する場合が多く、
デイでは5%を超えても無視する場合も結構あります(ぇ
といいますのも、やはりデイの方が持ち越しがないためロットを張りやすいためですね苦笑
ただこれはあくまで私のスタイルですので、
このあたりはご自身のお好みで決められた方が無難だとは思っていますね〜。
各戦略を個別に検証するのは日々の検証が厄介ではありますが、
このあたりはUWSCを使えば自動的に行うことも可能です。
(といいつつ、まだ私はこのあたりを自動化していませんが(ぇ
■UWSCでイザナミを自動的に操作する(6)
https://www.torezista.com/blog/blog_1047/
とっかかりは大変だとは思いますが、
これは実際結構便利です笑
複数売買ルール検証と同様に、
1クリックで全ての戦略を個別に検証することも可能となりますので、
実際おすすめのテクニックですね〜。
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