保有日数と期待値の関連性(2)
さて、先日の続きです笑
取引回数が多いロジックほど、過去の検証上の通算利益率は伸びやすいと書かせていただきましたが、
「だとすると、期待値は数百円でもいいから徹底的に取引回数を優先すればいいのだろうか?」
とお考えになる場合もあるかもしれません。
もちろん上記は1つのアイデアとは考えられまして、
もし将来的に分足を使ったバックテスト検証などができるようになれば、
スキャルピング戦略も作れるようになると考えられます。
スキャルピングでは数ティック抜くようなイメージになる場合が多いと思いますので、
こういった時間軸の短い手法の場合、期待値は数百円レベルなど、小さくなる場合が多いのではないか?
とは推測していたりしますね〜。
ただ現状は日足ですので、
基本的には寄り引け型デイトレが、現在検証できる手法の中でも短い時間軸の部類の手法だと考えられます。
基本的には売買代金制限を1億円以上などにしますと、
2000年以降のバックテスト検証で「全ての銘柄を寄りで買って引けで売り」という条件ですと、総取引回数が100万〜200万回になる場合が多いと思います。
…もちろん、現実的には資金には限りがありますのでこんなに取引できませんし、
この条件では全く勝てる戦略にはなりませんが苦笑
システムトレード戦略開発は、
上記のような限られたシグナル数の中から、過去の検証上勝ちやすかった箇所を抽出していく
↓
ある一定の取引回数を確保しつつ、ある程度の1トレードあたりの期待値が高い箇所を探す
という行程になっていくと思っています。
たとえば寄り引け型デイトレード戦略を、全く売買手数料負荷等を考慮しないで開発しますと、
資産曲線が結構きれいな右肩上がりになる戦略を作るのはさほど難しくはないかもしれません(ぇ
ただ、たとえば売買手数料負荷を1,000円かけた上で再度検証すると、資産曲線がガタガタになってしまう、
という非常にガッカリな現象も多発します苦笑
これは要するに、1トレードあたりの期待値が足りていないということですね〜。
「取引回数×1トレードあたりの期待値」という公式から考えますと、
デイトレード戦略はスイングに比べまして、
1トレードあたりの期待値よりは取引回数の多さに優位性があると考えられます。
かといって、いくら取引回数が50万回など多くても、
1トレードあたりの期待値が1,000円以下だった場合には売買手数料負荷1,000円をかけますと期待値が0円以下になってしまいますので汗、
公式上では「500,000×0=0」という悲しい能力になってしまいます苦笑
これがまさに、上記の
「売買手数料負荷を1,000円かけた上で検証すると、資産曲線がガタガタになってしまう」
という現象ですね〜。
そのためですが、私の場合はやはり、
「売買手数料負荷を常に1,000円以上にして、きれいな資産曲線となるロジックを開発していく」
というのが根本的なルールだったりします笑
スイングの場合ですとデイよりは期待値が上がりやすいので、比較的売買手数料負荷に耐えうるロジック開発は難しくないかもしれません。
実際難しいのはやはりデイでして、
これはやはり時間軸が短いため期待値を上げにくいのが一因ではないか、とは思っていたりしますね〜。
…私自身も、デイは特に苦労する場合が多いです苦笑
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