NISAに挑戦(3) 長期投資には順張りと逆張りどちらが有効か?
今日のテーマは、
「NISAの場合、順張りと逆張りではどちらがいいか?」
という内容です。
これは個人的にもかなり興味があるところでして、
実は今日、結構徹底的にバックテストしました笑
普通長期投資ではバフェットなどに代表されるように、逆張りが一般的ではないか、とは推測します。
要するに、優良株が地合の悪さに巻き込まれ暴落したところを狙うようなイメージですね〜。
ただこの手法が有効なのかどうか?
は謎なところだとも考えておりまして、
また、ファンダメンタルを取り入れて検証するのはまず無理っぽい感じです苦笑
そこで、テクニカルメインでイザナミでいろいろ検証してみました。
まず検証条件としまして、
・一回の投入額は20万円〜30万円ほど
・初回をのぞき、4回まで同一銘柄をナンピン可能
・250日以上経過したら手仕舞い
という設定で考えてみました。
こういった検証をするために、各戦略で調整が必要な箇所としましては、
(1)バックテスト側の基本設定の、「保有中や待機中の場合は、次の仕掛けはしない。」のチェックを外す
(2)バックテスト側の手仕舞い条件は以下のようにする
保有日数が250より大きい(同じ含む)→(青)翌日寄付で手仕舞いする
(3)最適分散投資側の総資金を15000千円などに増やす(検証数を増やすため)
(4)最適分散投資側のオプション設定で「保有している銘柄に追加で仕掛ける場合の最大を指定する。」にチェックを入れ、「追加仕掛け制限」にて「同一銘柄は最大5回まで仕掛ける。」と設定する
といった感じかもしれません。
上記で、バックテストの仕掛け条件を満たした場合に、
同一銘柄を5回までナンピンするような検証が可能になると考えられます。
まずは、直近でものすごく下落している銘柄に仕掛けて一年近く保有したらどうなるかという検証です。
■直近の下落率が大きい銘柄に仕掛けた場合
・期間上昇率(75日)が−50より小さい場合に翌日寄成で買い
・250日経過したら手仕舞い
※売買代金制限は15日1億、株価制限は150円
総取引回数: 30014回
勝率: 40.32%
期待値: −5.51%
…う〜ん、完全に終わっていますね苦笑
もちろん直近75日で50%も下がっている銘柄の中には上場廃止銘柄なども含まれていると思われますが、
単純に値下がりしたから、というだけでは仕掛けられないということが検証結果から分かります。
ただ年度別の期待値でいいますと、
2013年: 3.68%
2008年: 14.46%
となっており、上昇トレンドではまったく有効でない手法ですが、
壮絶な下落トレンドであった2008年に期待値がプラスであるのは特筆すべき点です。
つまり、下落トレンド真っ最中ではこういった逆張りが機能する場合もあると考えられます。
次に、各戦略で、長期投資で期待値がプラスになるものを徹底的に探ってみました。
■順張り買い代表:ゴッドブレス2を長期保有に変更した場合
・手仕舞い条件を、250日経過したら手仕舞いに変更
総取引回数: 15436回
勝率: 39.87%
期待値: 0.64%
ここでようやく期待値がプラスになりました笑
年度別の期待値でいいますと、
2013年: 17.80%
2012年: 60.30%
2008年: −18.90%
2006年: −31.83%
といった感じで、上昇トレンドの崩れには弱いものの、上昇トレンドには強いという感じでしょうか。
ただ、最適分散投資をしてみますと、通算利益率は−50%ほどになります苦笑
つまり、上記手法は「上昇トレンドでのみ有効な手法」だと考えられます。
…とはいえ、どこまで上昇トレンドが続くのかは誰にも分かりませんし、
上記はなかなか不確実な手法だと考えます苦笑
そのため、「暴落に強く、また上昇トレンドにも強い戦略はないものだろうか?」と、
ほぼ全戦略をバックテスト検証しました(ぇ
個人的には逆張り系代表としていけるのではないか?と推測していた鉄壁スイングガード2やリミットスコープではダメでした汗
そして、ようやく見つかったのがなんと…
…かなりノーマークだったクレイモアです笑
https://www.torezista.com/strategy/detail/122/
■逆張り買い代表:クレイモアを長期保有に変更した場合
・手仕舞い条件を、250日経過したら手仕舞いに変更
総取引回数: 44330回
勝率: 47.65%
期待値: 1.62%
これはかなりいい数字です。
年度別の期待値でいいますと、
2013年: 15.05%
2012年: 53.35%
2008年: −15.10%
2006年: −8.13%
という感じで、上昇トレンドではゴッドブレス2と同水準ですが、
特筆すべきは2006年という上昇トレンドが崩れた際の成績が−8%程度と健闘しています。
またこの条件で最適分散投資してみますと、
・クレイモアのシグナルの中でも、チャート下方の銘柄を狙った場合: 通算−63%
・クレイモアのシグナルの中でも、チャート上方の銘柄を狙った場合: 通算+48%
といった感じで、実は極端に暴落していない銘柄を狙った方がいい、
という相当意外な結論に到達しました苦笑
これにはいろいろ理由が考えられますが、
優良株の場合、暴落したとしてもファンダメンタルが悪い銘柄ほどは下落しないのではないか?
という個人的に勝手な推測があったりしますが笑
30日のクレイモアのチャート上方シグナルをチェックしてみますと、
三浦工業、ガーラ、日本マクドナルド、ネクソンなど。
つまり、ややチャート下方の銘柄か、もしくは押し目狙いといった感じでしょうか。
…といった感じで、
まったくあてになるのかどうかは分かりませんが、
NISAではクレイモアをベースにした戦略を使う、という結論に到達しました苦笑
表題的にいいますと、逆張りの方が有効ではないか?という推測に到達した感じです。
あとはどういった条件で能力が向上するかを、次回のテーマにさせていただきたいと思っております。
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