逆指値を語るシリーズ(15)
スリッページを抑制するもう1つの対策として、
「株価制限を上げる」
というテクニックが考えられます。
まず、以下が通常銘柄の呼値です。(ようするに1Tickのことです。)
■呼値の刻み(TOPIX100構成銘柄以外)
3,000円以下: 1円
5,000円以下: 5円
30,000円以下: 10円
50,000円以下: 50円
300,000円以下: 100円
500,000円以下: 500円
3,000,000円以下: 1,000円
5,000,000円以下: 5,000円
30,000,000円以下: 10,000円
50,000,000円以下: 50,000円
50,000,000円超: 100,000円
最近は以前に比べるとだいぶ呼値が細かくなりましたね〜笑
3001円の場合でも呼値が5円と考えますと、
1Tickあたりの変動率はたった0.16%ですね。
そして、上記の中で1Tickあたりの変動率が大きい価格帯はどこかといいますと、
やはりといいますか、
3,000円以下: 1円
でしょうか苦笑
といいますのも、
もし株価が1円であれば1Tickあたりの変動率は100%になりますし、
100円でも1%です。
つまり低位株は1Tickの影響が大きいということですが、
低位株でも1Tickあたりの変動率が大きい価格帯を除外してしまえば、スリッページが多少は抑えられるのではないか、という推測ですね。
上記のように1Tickあたりの変動率が0.16%以下になる価格帯を計算しますと、
100÷X=0.16
X=625円
ということになり、
株価制限を625円以上にすればいい、ということになります。
とは言え、東証一部銘柄の低位株と新興の低位株は別物で、
逆指値で滑るのは主に新興です苦笑
そのため、
条件分岐などで、
東証一部銘柄の場合→ある程度は低位株も許容する
新興銘柄の場合→株価制限を500円以上などにする
などといった組み方も、ある程度はスリッページ対策になるのではないか、
と推測しております。
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