逆指値を語るシリーズ(17)
逆指値が使われたブレイクアウト系買い戦略では、仕掛け条件が
「翌日逆指(終日)(高値+iTick)で買い」
のように設定されていたりします。
これはつまりは
「前日高値を1Tick超えたら成行で買いという逆指値」
となりますが、
これは要するに、前日高値というのは一般的には売りが多い上値抵抗です。
なぜ上値抵抗となるかといいますと、
・過去に高値掴みした人の損切りが入る位置
・高値で利確損ねた人の利確が入る位置
・もしくは、反落を狙っての空売りが入る位置(前日高値に空売りを置いておき、二日連続で高値を超えられなければWトップ形になるため等)
・もしくは大口の蓋苦笑
など、いろいろな要因が考えられます。
そして、この上値抵抗を超えた瞬間は株価上昇に勢いが付く場合が多く、
その瞬間を狙うのがブレイクアウト系買い戦略なわけですね〜。
ただ買い圧力が強い瞬間を狙いますので、
どうしてもスリッページが発生するのは避けられないのが逆指値戦略です。
ここでスリッページを抑える新たな手法としましては、
「前日高値−1%を超えたら成行で買いという逆指値」
といった感じで、仕掛けを早める手法です。
つまり、前日高値が500円だとしましたら、
「495円以上になったら成行で買いという逆指値」
といった感じで、上値抵抗の下に仕掛けラインを置くイメージです。
上値抵抗の上に仕掛けラインを置く手法と比べますと何が違うかといいますと、
・スリッページは減る可能性が高い(上値抵抗は売り板が厚いため)
・ただし、勝率や期待値は減る場合が多い(上値抵抗を破れずに失速するケースも増えるため)
といった感じでしょうか。
たとえば私の場合ですと、
全部の逆指値戦略の仕掛けラインを下げるのは避けたいですが苦笑、
とはいえ、1つぐらいは仕掛けラインを下げてもいいかな、とは思っています。
といいますのも、
開発者目線ですとどの程度スリッページが減るのかどうかを確かめたいという意味合いももちろんありますが、
私自身寄りでの仕掛けや場中の仕掛けなど、
さまざまな戦略を使ってリスクヘッジしたい部分がありまして、
逆指値の仕掛けタイミングを多少ずらした戦略を導入するのも、
リスクヘッジの一環と考えるためですね〜。
トレード日記側で、
先日アイフルが場中に700円を超えた瞬間がありましたので、
せっかくですので私も20000株ほど、
「701円以上になったら成行で買いという逆指値注文」
を出してみました(ぇ
確か記憶では、700円の板には100万株ほどの売りが入っていたような気がします。
たださすがにアイフルの場合ですとスリッページはなかったですが笑
これは個人的な経験上で、必ずしも正しいわけではないことをご了承いただければと思いますが、
売買代金が100億を超えているような銘柄はほぼ滑らない場合が多いような気がしています。
滑るのはやはり10億以下の銘柄でしょうか。
そのためですが、仕掛け条件で売買代金で分岐させ、
「売買代金が小さい銘柄の場合のみ逆指値の仕掛けラインを下げる」
といった組み方もあるのではないか、
とは考えていたりしますね〜。
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