システムトレードの勝ち方とは?(9)
今日の記事は、自分で言うのも何ですが、
…多分ここ最近のブログの中でも会心の内容です(コラ
昨日の記事では主に仕掛けの早さのコントロールについて書かせていただきましたが、
日々のポジションサイジングを調整するために考慮が必要な項目としまして、
「約定率」
があります。
たとえば、戦略の仕掛け条件にもいろいろありますよね。
・成行
・寄指
・終日指値
・逆指値
・引成
・不成
などが代表的でしょうか。
約定率でいいますと、
もちろん指値のラインやトレンドなどによって変わってくるのは必然ですが、
一般的には、
成行 > 不成 > 引成 > 逆指値 > 終日指値 > 寄指
といったイメージで考えております。
たとえば逆張り買いでいいますと、
「成行がいいのか?それとも終日指値?寄指?」
といった疑問が沸かれるかもしれません。
これはどれも一長一短があるところでして、
…実は私自身は、別に仕掛け方法はどれでもいいと考えております(ぇ
むしろ個人的に重視しますのは、
「ポートフォリオ全体で、日々どれぐらいの買いポジションを持ち越すことになるか?」
というポジションサイジングの部分でして、
ポジションサイジングが決まる要素としましては、
・ポートフォリオ構成
・資金量や1銘柄投入額などの資金管理部分
といった感じでしょうか。
そして、今日はどちらかというとポートフォリオ構成側のお話でして、
ポートフォリオ構成的に、日々どの程度のポジションになるか?
という部分を推測するために重要なのが「約定率」です。
イザナミにおきまして、約定率を表示させるためにはまず、
(1)イザナミを起動
↓
(2)お知らせなどが表示される最初の画面で、上部「オプション」をクリックし、
・結果概要表示(バックテスト):結果概要表示に、仕掛けパレット情報を表示する
・結果概要表示(最適分散投資):結果概要表示に、仕掛けパレット情報を表示する
の2つにチェックを入れる必要があります。
そして、たとえば鉄壁スイングガード2で約定率をチェックしてみます。
約定率は、結果概要表示の「パレット情報」を見ると分かります。
鉄壁スイングガード2の場合ですと、
・バックテスト段階: 約定率9.23%
・最適分散投資後(標準200万ファイル): 約定率17.30%
といった感じになります。
つまり、資金200万の場合ですと約定率は17.30%ほどで、
資金が大きくなるほど9.23%に近づいていく、と推測されます。
ただここで、
「約定率17.30%ということは、資金500万で使っても日々持ち越すのは86万ほどだな、じゃあ500万で行こう」
と考えるのは早計です汗
といいますのも、
逆張り買い戦略は、
・相場が下落するほど約定率が高くなる
・相場が上昇するほど約定率が低くなる
という特性がありますため、
トレンド考慮も必要になってくるためですね〜苦笑
鉄壁スイングガード2に、トレンド考慮を入れて約定率を調べてみました。
・ジャスダックインデックス25日線上の場合: 約定率6.54%
・ジャスダックインデックス25日線下の場合: 約定率10.74%
つまり、明らかにジャスダックインデックスが25日線下にいるときの方が約定率が高くなる、
ということです。
鉄壁スイングガード2の場合ですと、ジャスダックインデックスが25日線下にいるときの方がシグナル数も増えます汗
次の段階としまして、
逆張り買いにとって最悪な相場はやはり2008年でしょうか。
2008年の最悪時期のジャスダックインデックスの25日移動平均乖離率を調べてみますと、
およそ−21%ほどですね〜。
3.11ですら−21%には到達しておりませんので、
これは2000年以降最強の下落だったとも言えるかもしれません。
これを踏まえまして、
ジャスダックインデックスの各25日移動平均乖離率における、
鉄壁2の約定率を調べてみました。
・25日乖離率が0〜−5%の場合: 約定率8.70%
・25日乖離率が−5〜−10%の場合: 約定率13.81%
・25日乖離率が−10〜−15%の場合: 約定率26.32%
・25日乖離率が−15〜−20%の場合: 約定率38.10%
…見事なまでに、
「相場が下がれば下がるほど約定率が高くなる」
という結論が出ました苦笑
上記はあくまでバックテスト段階の約定率で、
「約定率は、資金が小さいほど高くなりやすい」
という特性があると思っております。
これはなぜかといいますと、
バックテスト段階ではボラが小さい銘柄も多く含まれる一方、
最適分散投資段階ではボラが大きい銘柄を狙う場合が多いためですね〜。
試しに、25日乖離率が−15〜−20%の場合で200万で最適分散投資してみますと、
…約定率は62.50%となりました汗
このように、
「指値や寄指、逆指値などでは、トレンドによって約定率が異なる」
という点を覚えておかれるといいと思います。
そして次に、
「各トレンドにおけるその戦略の買いポジション量」
を計算しておくといいと思います。
個人的には、
「買いポジション量=総資金×市場投入資金÷100×レバレッジ×約定率÷100」
という公式を使っています。
たとえばですが、
・総資金150万
・市場投入資金100%
・レバレッジ1.5倍
・約定率20%
だとしますと、
150×100÷100×1.5×20÷100
=45万
が、その戦略の平均的な買いポジション量だと考えられます。
そして次に、
各トレンドにおける、その戦略の買いポジション量を調べます。
・ジャスダックインデックスの25日乖離率が+10〜+15%の場合(アベノミクス相場等)
・25日乖離率が+5〜+10%の場合
・25日乖離率が0〜+5%の場合
・25日乖離率が0〜−5%の場合
・25日乖離率が−5〜−10%の場合
・25日乖離率が−10〜−15%の場合
・25日乖離率が−15〜−20%の場合(リーマンショック相場等)
この全てにおける各戦略の買いポジション量を調べ、
それぞれの場合における買いポジション量の合計金額を求めれば、
・アベノミクス相場等でどの程度の買いポジション量を持つことになるのか?
・リーマンショック相場等でどの程度の買いポジション量を持つことになるのか?
といった部分の計算ができます。
その上で、トレンドフォロー派としましては、
「25日乖離率が−15〜−20%の場合よりは、25日乖離率が+5〜+10%の場合の場合の方が買いポジション量が多くならなくてはならない」
ということですので、
もしこれが逆になっている方の場合、
「それは逆張り主体の構成になっている」
ということが把握しやすいと思います。
もしトレンドフォローを目指すのであれば、
「25日乖離率が−15〜−20%の場合よりは、25日乖離率が+5〜+10%の場合の場合の方が買いポジション量が多くなるようにポートフォリオを調整する」
といった作業が必要になってきます。
この調整を行いますと、
あくまで2008年レベルの下落時のお話ですが、
退場まで追い込まれる可能性は減ると思います苦笑
このあたりはまだまだ書く内容がありますので、
今回はこのへんです(コラ
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