各戦略を個別に検証する理由
私の場合ですと、
シグナルを抽出する際には、最適分散投資側では複数売買ルールは使わないタイプです。
これはなぜかといいますと、
「成績のいい戦略を伸ばし、成績の悪い戦略はフェードアウトさせるようにするため」
という狙いが一番大きいかもしれません。
■各戦略を個別に検証した場合(複利)
・戦略A: 資金200万→210万になった場合 →210万のシグナルが出る
・戦略B: 資金200万→190万になった場合 →190万のシグナルが出る
■複数売買ルールを使って検証した場合(複利)
・戦略A: 資金200万→210万になった場合
・戦略B: 資金200万→190万になった場合
→両戦略とも、200万のシグナルが出る
こういった差があります。
後者の場合、
戦略Aがもし将来的にもずっと好調で、
戦略Bがもし将来的にもずっと不調だとしますと、
将来的にも戦略Bにずっと足を引っ張られてしまう懸念があります苦笑
各戦略を個別に検証した場合ですと、
それぞれの資金が完全に独立していますので、
もし戦略Bの不調が続いた場合、
戦略Bの資金が減っていくだけで、
調子の良い戦略Aには影響を及ぼしません。
いずれは戦略Bの全体成績に与える影響は小さくなっていきますので、
足を引っ張られている感覚はなくなっていく、
こういった理屈ですね〜苦笑
そして戦略Aや戦略Bの初期の最適分散投資設定はどうするか?といいますと、
最初はまずは複数売買ルールを作り、
資金配分を決めるような感じです。
全体設計は、複数売買ルールの方が作りやすいな、
とは思っていたりしますね〜。
とは複数売買ルールで決めた設定をもとに、
各戦略個別の最適分散投資ファイルを作っていく感じです。
ご参考までにトレード日記側の設定をご紹介しますと、
・ゴッドトランザム:総資金90万・4銘柄分散
・ゴッドスプレッド2:総資金90万・9銘柄分散
といった感じになっています。
正直なところ、
戦略個別成績で見ますと、資金を90万まで下げてしまいますとDDが間違いなく大きくはなります汗
ただ、複数売買ルールにした際にはDDが圧倒的に小さくなる(つまりは、相関の異なる戦略が組み合わせてある)という結果が出ていますので、
戦略個別のDDというのはあまり重要視はしていない感じですね〜。
むしろ見るのは、
「各戦略同士での銘柄重複度合い」
でしょうか。
私の場合ですと、
たとえば順張り買いと逆張り買いのような特性の異なる戦略同士は、
銘柄の重複を許容しています。
一方、
高値圏順張り買い2つのような特性が同じ戦略同士では、
銘柄の重複はせいぜい2戦略まで、といった感じにするようにしています。
これはあくまで個人的な好みであり、
いろいろなスタイルがあるとは思います笑
ただ、戦略を個別に検証しますと、
銘柄の重複というのはなかなか除外しにくいものですよね。
手作業で仕掛け禁止銘柄設定に入力するのが一般的かもしれません。
この際に私はどうしているかといいますと、
もし戦略Aと戦略Bではシグナル銘柄を一致させたくないな、という場合には、
「戦略Bの仕掛け条件に、戦略Aとは相反する条件を入れる」
という手法で対応しています(ぇ
たとえば戦略Aの仕掛け条件が
・前日比(率)が0より小さい
・かつ移動平均乖離率(終値)(5日)が0より小さい
という感じでしたら、
戦略Bの仕掛け条件に、
・前日比(率)が0より大きい(同じ含む)
・または移動平均乖離率(終値)(5日)が0より大きい(同じ含む)
といったものを入れてしまう感じですね〜。
もちろんこの後戦略Bの調整は必要にはなりますが、
これだけで同一シグナルは出なくなるので便利です笑
なお、
個人的にはバックテストファイルでは基本複数売買ルールを使っています。
これはこの方が早いためですね〜苦笑
あくまで最適分散投資側で、
複数売買ルールを使わずに、各戦略1個1個別々に最適分散投資をかけている、
という意味合いになります。
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