戦略同士の相性を調べる際にはどこを見るか?
今日は、並行運用する複数戦略の組み合わせを選ぶ際にどこを見ればいいのか?について書いてみたいと思います。
複数戦略の組み合わせは、単純な利回りだけで決められるものではなく、
(1)シグナルがなるべく重ならない
(2)重なる場合は、買いと売りのようにできるだけ相反する属性で
(3)資産曲線を重ねた際に、利益発生時期・損失発生時期がなるべく異なる
(4)資産曲線を合算した際に、なるべく直線的なグラフになる
(5)保有日数が短い戦略も取り入れ、なるべく現金余力が残るようにする
などの点を個人的には非常に重視しています。
具体的に上記1〜5を調べるために、私が見ている部分は以下のような感じです。
(1)シグナルがなるべく重ならない
イザナミ最適分散投資後の「全取引一覧」から、「CSV保存」をクリックしてCSVファイルを保存します。あとは戦略同士でCSVファイルを比較し、シグナル一致状況を判断します。
または、バックテスト結果概要表示で、「日付別新規建て/手仕舞い銘柄」で表示される棒グラフをキャプチャーし、戦略毎に画像を重ねて比較するのも有効です。
(2)これも基本的には1と同じようにCSV比較ですが、戦略の属性からある程度を判断することが可能です。
・逆張りの買いなら、逆張りの売りとはシグナルが重なりづらい
・順張りの買いなら、順張りの売りとシグナルが重なりづらい
上記から、買いと売りが同時に出てもいい場合には、
・順張り買い+逆張りの売り
・逆張りの買い+順張りの売り
という組み合わせもリスクヘッジとなるため有効です。
(たとえば順張りの買いを運用していて市場が暴落しても、逆張りの売りが利益を出すため暴落の際のリスクを抑えられる、というイメージですね。)
(3)(4)については、
ストラテジー→比較したい戦略のチェックボックスにチェックを入れる→ストラテジーを比較ボタンを押す
ことにより、合算グラフが表示されます。
この合算グラフが、
・赤い線ができるだけ直線的になっている
・比較している戦略同士が、できるだけ正反対の動きをとっている(片方が上昇している時には、片方が下落しているというような感じです。)
という両方を満たせば相性がいいといえると思います。
1点、運用の際には戦略同士の運用資金を同じにしないと合算グラフのようにはなりませんので、その点だけご注意ください。(運用資金に差がある場合、もちろんですが運用資金が大きい戦略の方が影響も大きくなります。)
(5)これはいつも書いていますが私の好みです(コラ
保有日数が短い戦略ほど組み合わせやすくて回転率も高く、銘柄を保有しないで現金を持っている時期が増えるため、市場が予期せぬ動きをとった場合に対処しやすいと考えているためですね。
これは上記(1)〜(4)に比べるとさほど重要ではなく、むしろ好みで判断する要素かもしれませんね〜。
上記5項目を重視すると、より一層安全かつ効率的なポートフォリオが組みやすくなるので、おすすめです。
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