上昇トレンド時のお話です。
今のような上昇トレンド中ですと、
「日経平均はどこまで上がるのだろう?そろそろ崩れてしまうのではないか?」
といった事を考えられている方もいらっしゃるかと思います。
これは、私もシステムトレード運用開始当初にはよく考えていたことでしたね〜。
ですが、
・予想しても当たらない(日経平均が大幅に上昇し、そろそろ売りかなと想定しても、予想に反して踏み上げられたりする)
・システムトレードでは、過去の膨大なデータから計算された検証結果に基づくシグナルが出る
などの点から、システムトレード運用を続けるにつれ、あまり気にならない要素となりました笑
逆に、「予想をする」という事自体が、「機械的に運用を続けなければいけない」ものであるシステムトレード的にはマイナスに作用します。
そのため、買い戦略を運用するにしても売り戦略を運用するにしても、
「最悪な事態に備えて、いかなる場合でもリスク管理を徹底する」
ということが大事だと思っています。
今日は、ご質問をいただいたので、この場を借りて掲載させていただきます。
■システムトレードはさまざまなサイトでロジックを見た限り逆張りが多いような気がしますが、純粋な順張りではやはり同様の利回りを実現するロジックを構築することは難しいのでしょうか?
あくまで個人的な観点ですが、結論から申し上げるとなかなか難しいと思います。
といいますのも、これはシステムトレードの根本的な性質に依存すると考えます。
システムトレードにおいては罠シリーズ第15弾「オーバーフィッティングを避けるには取引回数が重要」(https://www.torezista.com/blog/blog_202/)に書きました通り、とにかく「バックテスト段階での取引回数の多さ」が重要です。
純粋な順張り(ブレイクアウト系など)は性質上、どうしても勝率を下げて1トレードあたりの期待値を上げるタイプにしないと勝ちづらいものです。1トレードあたりの期待値を上げるためには保有日数を増やすしかなく、保有日数を増やすとバックテスト段階での取引回数が少なくなります。
バックテスト段階での取引回数が少なくなる=オーバーフィッティングに該当しやすくなる
ことを意味しますので、根本的な性質上もともと、純粋な順張りよりは逆張りの方がシステムトレードに向いている、ということになります。
ただ、順張りでも短期のロジックにすることにより、ある程度の利回りを確保できることは私の検証上でも確認しておりますので、絶対無理というお話ではありません。
今までいただきましたお問い合わせの量的に、順張り戦略に対するニーズは少なくないなぁ、と実感しておりまして、
いつになるかは未定なのですが、ユーザー様の戦略開発の参考用という意味も込めて、私の持っている「買いor売りブレイクアウト系順張り戦略」もいずれアップしたいと考えておりますので、その際にはブログで告知させていただきますね。
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