多元複利運用の効果が出てくる時期
たとえばですが、
・毎月必ず+10%勝てる戦略A
・毎月必ず−10%負ける戦略B
・毎月必ず−5%負ける戦略C
という戦略3つを運用したとします。
この場合、
トータルで−5%負け越しますので、
普通にやったらどう考えても勝てない、
ということになります苦笑
ただ、
多元複利運用の場合は、
「上記例でもプラスに持っていける事例が結構多い」
という点に魅力がある手法です。
まず、
戦略A〜Cを各資金100万としまして、
単利運用と、
多元複利運用の場合の収支を比較してみます。
■単利の場合:一番最初
戦略A: 100万
戦略B: 100万
戦略C: 100万
計: 300万
■単利の場合:1ヶ月後
戦略A: 110万
戦略B: 90万
戦略C: 95万
計: 295万
■単利の場合:2ヶ月後
戦略A: 120万
戦略B: 80万
戦略C: 90万
計: 290万
■単利の場合:3ヶ月後
戦略A: 130万
戦略B: 70万
戦略C: 85万
計: 285万
■単利の場合:4ヶ月後
戦略A: 140万
戦略B: 60万
戦略C: 80万
計: 280万
■多元複利運用の場合:一番最初
戦略A: 100万
戦略B: 100万
戦略C: 100万
計: 300万
■多元複利運用の場合:1ヶ月後
戦略A: 110万
戦略B: 90万
戦略C: 95万
計: 295万
■多元複利運用の場合:2ヶ月後
戦略A: 121万
戦略B: 81万
戦略C: 90.25万
計: 292.25万
■多元複利運用の場合:3ヶ月後
戦略A: 133.1万
戦略B: 72.9万
戦略C: 85.7万
計: 291.7万
■多元複利運用の場合:4ヶ月後
戦略A: 146.41万
戦略B: 65.61万
戦略C: 81.415万
計: 293.435万
1ヶ月後は同じですが、
2ヶ月後から、
上記例の場合、
「多元複利運用の方が負けない」
ということが分かります。
(※上記は日複利ではなく、月複利なのでペースは緩やかです。)
また、
注目すべきは4ヶ月後で、
必ず負けそうに見える上記事例でも、
多元複利運用の場合反転を開始している、
という点ですね〜。
上記例の場合ですと、
「戦略Aの好調が続けば、収支がいずれプラスになる」
というイメージとなります。
あと、
前提とは異なるお話ですが、
資金がある程度残っている戦略Cなども反転を開始すれば、
それだけでトータルプラスになる可能性もあると言えるかもしれません。
私の場合ですと、
「戦略の将来的な成績は、超能力者でない限り読めない(ぇ」
という考え方でして苦笑、
「戦略の将来的な成績が分からないのなら、生き残った戦略を伸ばし、生き残れなかった戦略はフェイドアウトさせていく」
というスタイルですので、
このような考え方の場合、
多元複利運用の方が合う、
というイメージですね。
上記事例ですと4ヶ月後ぐらいに結果が出てきていますので、
「シストレは最低数か月単位以上のスパンで考える必要がある」
という点とも一致している、
とは言えるのかもしれません。
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