銘柄分散数とリスク上限を考慮した場合の1銘柄投入額の調整方法
たとえばですが、
(A)大体20銘柄分散に調整したい
(B)1銘柄あたりのリスクの最大値を設定したい
といったカスタマイズを考える場合があると思います。
(A)の方は文字通り、
資金を大体20銘柄に割り振る方法、
(B)は、
1銘柄投入額の最大値を設定する方法、
という感じですね。
ここで重要なのは、
「(A)と(B)の調整方法は違う」
ということですね〜。
まず簡単な(B)から行きますと、
(B)の場合、
最適分散投資ファイルにおきまして、
「1銘柄の仕掛け株数」を「設定範囲内の上限株数に仕掛ける」
と設定するのが一般的かもしれません。
たとえば25万以上は1銘柄に投入したくないという場合には、
・総資金: 500万円
・設定範囲内の上限株数に仕掛ける
・1銘柄の上限投入額: 25万円
・1銘柄の下限投入額: 10万円
などと設定する形ですね。
ここで注意が必要な点としまして、
「500万で1銘柄上限25万だから20銘柄分散と考えるのは誤り」
という点ですね(ぇ
上記設定の場合、
1銘柄投入額平均が大体20万を下回る場合が多いとは思いますので、
実際には25銘柄分散、
などになっている場合が多いと思います。
なお、
1銘柄投入額平均は、
「期待値(円)÷期待値(%)」
で算出可能です。
期待値(円)が5.000円、
期待値(%)が1.5%だとしますと、
5.000÷0.015=333,333円
が1銘柄投入額平均ということですね。
以上のような感じで、
「(A)大体20銘柄分散に調整したい」の方を採用し、
「設定範囲内の上限株数に仕掛ける」
という設定を使う場合、
「1銘柄の上限投入額を、【総資金÷銘柄分散数】の値よりは上げる必要がある」
ということになってきます。
上記例ですと、
【総資金5,000,000円÷銘柄分散数20銘柄】=25万円
よりは上げる必要があり、
たとえば30万円等にする必要がある、
ということですね〜。
これは要するに、
上限30万円にした場合でも、
単元価格の絡み上、
毎回30万円分のシグナルが出るわけではなく、
平均すると25万円程度になってしまうため、
という理屈です。
「設定範囲内の下限株数に仕掛ける」
「設定範囲内で指定株数に近い株数に仕掛ける」
を選択した場合も同様で、
「銘柄分散数を調整したい場合には、1銘柄の上限投入額を、【総資金÷銘柄分散数】の値よりは上げる必要がある」
と覚えておくといいのではないか、
と思います。
なお、資金が数千万単位などとなってきますと、
・設定範囲内の上限株数に仕掛ける
・1銘柄の上限投入額: 5%
・1銘柄の下限投入額: 1%
といった設定でも、
大体20銘柄分散に近づいてきます(ぇ
といいますのも、
資金が大きくなればなるほど、
「単元価格」
というものを考慮しなくて済むようになってくるためですね汗
そのため今回のお話は特に、
「資金が大きくない場合のお話」
とお考えいただくといいのではないかと思います。
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