システムトレードブログ

平均損失を小さくするという考え方

トレシズシストレの考え方

一般的にシストレ戦略を開発する際には、

・期待値を上げる
・勝率を上げる

といったアプローチ方法を採用される場合が多いと思いますが、

もう1つの考え方としまして、

「平均損失を小さくする」

というアプローチ方法もあります。

期待値や勝率を追いますと、

やはりボラがある銘柄が対象になる場合が多いですので、

どうしても平均損失も大きくなりやすいです。

つまり、

「期待値と勝率は、平均損失の大きさと比例関係にある場合が多い」

とは言えるかもしれませんね〜。

あと、

期待値や勝率が高い仕掛け箇所というのは比較的限られますので、

どうしてもシグナル銘柄が似てくる、

という点もあります。

平均損失を小さくする方法としましては、

まずは損切りを入れるというアプローチ方法が考えられますが、

逆指値を使った損切りの場合、

・スリッページが発生する
・また、正確な検証ができない

という点がデメリットですよね。

なので別な考え方としましては、

「ボラがそこまで大きくない時期を狙う」
「もしくは、ボラがそこまで大きくない銘柄を狙う」

という考え方も1つです。

平均損失の値は大体3%台以下ですと、

結構穏やかな戦略で、

6%を超えてきますとなかなかの荒さです苦笑

もちろん平均損失の値が大きくても、

・ペイオフレシオの大きさをある程度維持しつつ、勝率を上げる

というコツコツドカン系の手法により、

ある程度カバーすることができるとは思っていますが、

平均損失が大きい戦略の場合、

1銘柄投入額を大きくしづらい、

こういった点はあるかもしれません。

といいますのも、

…ドカンがあるためですね汗

一方平均損失が小さい戦略は、

ボラがない銘柄であったり、

また買いであればそこまで売られにくい時期を相手にする場合が多いですので、

・1銘柄投入額を大きくしやすい
・メンタル的に、日々の運用が楽
・一般的な戦略と、シグナル銘柄が被りにくい
・損切りの検証も、ボラが大きい銘柄よりは正確に検証しやすい

といったメリットはある、

とも言えるかもしれません。

期待値的にどうなのか?という観点ですと、

たとえば平均損失が小さい戦略の保有日数を伸ばすなどの対策により、

期待値も向上できる場合が少なくなかったりします。

平均損失を抑える手法として考えられますのは、

たとえばですが、

・市場を東証一部に限定する
・保有期間を短くする
・ヒストリカル・ボラティリティ(25,25)が10より小さい、といったボラの上限を決める条件を入れる
・売買代金制限を上げる

などの手法が考えられます。

平均損失の小ささと、期待値の大きさの両方を求めるのはなかなか開発難易度が高いため、

序盤は

「どちらを重視するか?」

という観点で組んだ方が、開発はしやすいかもしれません。

期待値の大きさを追わないという考え方のメリットとしましては、

特に

「シグナル銘柄が一般的なシステムトレーダーとかぶりにくくなる」

という点だと思っておりまして、

マーケットインパクトが気になる方にはおすすめの考え方だったりします。

トレシズの「シストレの考え方」の記事

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