損切り設定についての解説です。
今日は、ゴッドブレス等を含めた損切り設定がある戦略についての説明を書いてみます。
いつも書いておりますが、個人的には保有期間が長いロジックの場合、万一の際の下落リスクを抑えるために損切り設定が必要だと考えているのですが、
損切り設定はリスクを抑制するという面でメリットがある一方、
フィルター要素が強くなるという欠点があります。
フィルター要素が強くなるといいますのは、損切り設定がある戦略の場合、
「いつ仕掛けたかによって損切りするタイミングも変わってくるため、計算期間をずらすと日々の現金余力に差が出てしまい結果に誤差が生じてくる場合がある」
という点です。
時々お問い合わせをいただくことがあるのですが、
「計算期間の開始日を最近にすると、バックテスト結果が多少変わってくる」
という点が気になっていらっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。
ただこれはどんな戦略でも発生する現象でして、
特に損切り設定がある戦略につきましてはこういった要素が強くなる傾向にあります。
システムトレードの成績が安定するまでにはある程度の期間がかかるものですので、
計算期間の開始日が最近だった場合(特に1〜2ヶ月前の日付の場合)には誤差が生じるのは当然ということになってきますので、
こういった現象はあくまで誤差で、長い目で見れば戦略本来の成績に近づいていくものとお考えいただくのが無難だと思います。
こういった現象が気になる方へおすすめのカスタマイズ方法といたしましては、
「保有日数を短くして、損切り設定もなくす」
というものがあります。
保有日数を短くした上で損切り設定もなくすと、
■メリット
・勝率が上がる
・計算期間の開始日を最近にしても成績のブレが小さい
・トレード回数や回転率が上がる
・マーケットインパクトの抑制につながる
■デメリット
・1トレードあたりの期待値が落ちる
・負けトレードの平均金額が、損切りがある場合に比べて大きくなりやすい
・売買手数料の影響が多少大きくなる
といった感じになります。
こういったカスタマイズはゴッドブレス・ゴッドブレス改でも有効であることを確認しておりますので、
もし興味がある方は是非試してみてくださいね。
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