不成注文もマーケットインパクト抑制につながると思います。
イザナミVersion2で導入された新たな仕掛け方法に、不成注文があります。
不成注文とは、指値で注文を出しておいて約定しなかった場合に前引けまたは大引けの時点で成行注文となる注文方法ですが、
「不成注文の使い道が何かないものかどうか?」
とお考えになっている方もいらっしゃるかもしれませんね〜。
販売戦略ではおそらく不成注文が採用されたものはあまり多くないと思いますが、
実はトレシズ戦略でも導入したことはないですし、基本的には今後も導入を考えていません(ぇ
といいますのも、たとえば6758ソニーの2012/5/2の分足を見た場合、
前場寄付の出来高631,300株に対しまして、前引けの出来高はたった15,000株、大引けの出来高でも247,700株と、
前引けは論外ですが苦笑、多くの場合大引けの出来高は寄付よりも少ないという点が導入をためらっている要因ですね。
これはもちろんマーケットインパクトの観点や、出来高が少ない場合特買い気配などになってしまい約定しない可能性がある点などからです。
寄付は特買い気配になってもその後十分に時間があるため約定の可能性は高いですが、大引けはその後に時間がないため特別気配となるとザラ場引けとなってしまう点もあります。
もちろんソニーぐらいの大型株であればそういった事態は少ないと思いますが、
小型株のシグナルの場合にはやはり懸念がありますね〜苦笑
上記のような理由から、大型株限定戦略以外での導入は考えていないのですが、
不成注文は個人用途といたしましては便利な手法だと思っています。
たとえば指値が使われている戦略で、
「指値で未約定の場合、引け成りにする。」
にチェックを入れて不成注文に変更したとします。
これで検証した際に気付く場合が多いと思いますが、たいていの場合、
指値注文を不成注文に変更すると、成績が落ちます(ぇ
この理由はいくつか考えられるのですが、
個人的に考えている一番大きな要因としましては、
「不成注文は下落トレンド真っ只中では機能しにくい」
という点ですね〜。
もちろん相場が上がるか下がるかは見えないため結果論ではありますが、
当然下がる地合では、ほぼ約定してしまう不成注文は不利になってしまう形ですね。
ただ逆に、個人的に不成注文はボックス相場や上昇相場に強いのではないかと見ています。
実際指値方式の戦略で、指値→不成に変更することによりボックス相場における成績が向上しているものも見受けられますので、
販売戦略を指値と不成に変更した2種類を用意し、
下落トレンドでは指値を使い、それ以外では不成を使う、という手法も、
マーケットインパクト抑制向けのカスタマイズとして有効ではないかと思いますね〜。
指値は空振りが多く、不成はほぼ約定するため、シグナル数の多さをお求めの方にも向いたカスタマイズだと思います。
「指値より不成の方が過去のパフォーマンスが悪化してしまう」
という場合もよくありますが、
これはあくまで過去のお話であり、将来的な成績が逆転する場合もないこともありませんので、候補として残されておくのも1つの手かもしれませんね。
…不成にした際に悪化しすぎても厳しいですが汗
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