戦略開発方法を学ぶシリーズ(13)
久しぶりの戦略開発方法を学ぶシリーズですが、今日は
「戦略に合わせて銘柄分散数を考える」
というテーマで書かせていただきたいと思います。
時々いただくご質問で、
「銘柄分散数が増えるほど利回りが落ちるのはなぜですか?」
というものがあります。
たとえばですが総資金100万円としまして、1銘柄に100万円(100%)投入する戦略があったとします。
この際に銘柄が+10%ほどのプラスになった場合には利回りも+10%となります。
−10%の場合には利回りも−10%ですね〜。
銘柄A:+10%(100万投入して+10万)
トータル:+10万(総資金100万に対して+10%)
次に、1銘柄に50万円(50%)投入する戦略があったとします。
こちらの場合ですと、利回りが+10%になるには、保有銘柄2つが両方とも10%ずつ上がらないといけません。
5万+5万=10万という感じですね。
現実的には+10%になる銘柄を1つ当てる方が2つ当てるよりは簡単ですし、
銘柄分散数が増えるほどある意味足の引っ張り合いになり苦笑、
現実的には
銘柄A:+10%(50万投入して+5万)
銘柄B:−4%(50万投入して−2万)
トータル:+3万(総資金100万に対して+3%)
といったような感じになる場合も多いと思います。
利回りが落ちるように見えるのが欠点のようにも見えますが、
逆にDDの際を考えますと、分散数を増やした方が安定するのも自然な感じですね笑
極論を言いますと、たとえば分散数を極限まで増やし、
日経225銘柄を全て買ったとします。
この場合、パフォーマンスは日経平均とほぼ同じような感じになります。
日経平均株価と同等のパフォーマンスを想像しますと、
分散数を増やすほど利回りがどんどん落ちていくのはイメージしやすいかもしれませんね〜汗
そのためシストレ戦略ではやはり銘柄のいいとこどりといいますか、
先日の値上がり894社値下がり率2035社に対しまして、買いの場合ではなるべく894社の方を引けるように組んでいくことになります。
…私自身がそこまで894社を引けていないのはさておき(コラ
いいとこどりをするためにはやはり最適分散投資側の銘柄分散数をある程度絞り込む、というのが1つの手法だと思います。
銘柄分散数はもちろん資金量によっても変わる要素であり、
・資金が小さいうち(100万以下など)はある程度集中投資型になるのは避けられない
・資金が大きかったら(1000万以上など)銘柄分散数はお好みで設定できる
といった差はあるかもしれませんね〜。
個人的な黄金比率は、
・デイトレードあたりの場合:全運用資金に対して1銘柄の投入額が8%以下になるようにする
・スイングトレードあたりの場合:全運用資金に対して1銘柄の投入額が5%以下になるようにする
というような感じです笑
(あくまで個人的な好みなので正しいというわけではありません汗)
トレード日記のデイトレ側のポートフォリオでは総資金300万円のイメージですので、
デイですとなるべく24万円を超えない感じのバランスですね。
…時々シグナルが集中した場合、もしくは誤発注の場合にはオーバーロットになることもありますが(コラ
このあたりのバランスは、ご自身の実運用を経て、
最適なバランスに調整されるのがベストだと思いますね〜。
あと、たとえば私の個人戦略であるオーバーナイトテストは総資金100万円ですが、
この際に最低単元価格が高すぎる銘柄はほぼ買いません(ぇ
これはなぜかといいますと、戦略の総資金に対して1銘柄の比重が大きくなりすぎるのを避けるためですね〜。
今ですと、パピレスやガンホーなどは買いたくても買えないという状況ですね苦笑
(もちろんわらしべやゴッドなどでは買う場合も普通にあります。)
リアルタイムで監視だけはしているので少々もどかしいのですが、
オーバーナイトテストの場合ですと今のところ25万円以上の単元のものは買わないようにしています。
こういった基準で上限を設定されるのも1つの手だと思いますし、
・どれぐらいの総資金で運用するのか
・大体何銘柄分散にしたいか
・利回りと安定のどちらを重視するか(前者なら投入額は大きめ、後者なら投入額小さめで分散数多め)
・その戦略を信頼しているかどうか(フォワード確認済なら投入額は大きめ、フォワード中なら投入額小さめで分散数多め)
・どの程度リスクを許容できるか(完全に余剰資金でリスクをとってでも利回りを重視したい場合には分散数少なめなど)
といった点を、戦略開発段階で構想されておくといいのではないかと思っていますね〜。
戦略開発は仕掛けや手仕舞いから構想していくのが普通だとは思うのですが、
私の場合ですと逆に、
「これぐらいの分散数の安定した戦略にしたいから、こういう位置で仕掛けてみよう」
といった感じで、最適分散投資側から設計していく場合もあります苦笑
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