システムトレードブログ

ボラティリティと戦略コンセプト

トレシズシストレの開発・カスタマイズ

たとえば以下の3種類の戦略があったとします。

(1)ランキング機能未使用の戦略
(2)ランキング機能を使用しており、順位を20位以下に絞り込んでいる戦略
(3)ランキング機能を使用しており、順位を50位以下に絞り込んでいる戦略

この中で、最適分散投資段階で優先順を変更した際に最も影響が小さいのはずばり、(2)の場合が多いです(ぇ

これはなぜかといいますと、バックテスト段階で既に日々20銘柄に絞り込んでいるため、

最適分散投資段階で順番を変えたとしても絶対数が20のため、極端には変化しない場合が多いためですね〜。(※注:ただ、これは戦略によっても違うお話でして、あくまで一般論です汗)

ランキング機能未使用の戦略と、50位以内の戦略は非常に微妙な差でして、

こちらにつきましては

「ランキング機能未使用の戦略の日々のシグナルが50銘柄以上あるかどうか?」

によって変わってきます。

もちろん日々のシグナルが20銘柄以上あるか?という要素もありますが、

ひとまずはランキング機能未使用の戦略のシグナル数がある程度多いものと仮定した場合を書かせていただきます苦笑

優先順上位を引くか、それとも優先順下位を引くかによって、シストレ戦略では結構成績が変わります。

といいますのも、

たとえばですがシストレ戦略のシグナルとしてはなかなか出にくい2702日本マクドナルドホールディングスですが、

2013年3月29日のATR(25日)は22.04円です。

ATR(25日)とは、直近25日間の日々動く金額の平均だとお考えください汗

2013年3月29日の日本マクドナルドホールディングスの終値は2562円ですので、

株価に対するATR(25日)は、22.04÷2562×100=0.86%

ほどということになります。

一方シストレ戦略シグナルの常連でもある4321ケネディクスの方はといいますと、

2013年3月29日のATR(25日)は3187.20円、終値は50,800円ですので、

3187.20÷50800×100=6.2%

となります汗

つまりですが、

「ケネディクスはマクドナルドの7倍は株価が動いている」

ということになりますね〜汗

そして、シストレ戦略ではこういったケネディクスのようなボラティリティ(変動幅)が大きい銘柄が優先順上位になりやすい傾向があります。

そのため、ボラが小さいマクドナルドのような銘柄はシグナル対象になりにくいわけですね〜。

前置きが長くなってしまいましたが、

「バックテストのシグナル数が多いほど、優先順下位にマクドナルドのようなボラが小さい銘柄が含まれるようになる」

ことにより、

「最適分散投資段階でたとえば優先順を逆順にした際にマクドナルドのようなボラが小さい銘柄を引くようになる」

という流れとなり、結果的にパフォーマンスが落ちるという形ですね。

これはある意味あたり前のことだと思っておりまして、

「ケネディクスのようなボラが大きい銘柄を対象とするルールと、マクドナルドのようなボラが小さい銘柄を対象とするルールで、同じ資金管理方法を使うのがそもそもおかしい」

という結論になるとは思っております汗

一般的にはシストレ戦略はどちらかというとボラがある銘柄を対象とするように作られている場合が多いと思いますため、

普通のシストレ戦略では上記例ですとケネディクス向けです。

…とはいえ、個人的には大好きな銘柄ではあるのですが笑

一方マクドナルドのようなボラがない銘柄が悪いというわけではなく、

こういった安定した動きをする銘柄を対象とする場合には、1銘柄投入額を上げて利回りを向上するような手法もあると考えられます。

そのためどちらがいい悪いということではないとは思いますが、

最適分散投資段階の優先順を決める際には、こういった

「その戦略の元のコンセプトが、ボラを大きい銘柄を対象とするものなのか?それとも小さい銘柄を対象とするものなのか?」

といった部分を重視されるのもおすすめですね〜。

たとえば優先順を逆順にした場合に利回りが落ちる戦略の場合(たとえば移動平均乖離率(25日)が大きい順の戦略の場合)、

その戦略はまさにボラが大きい銘柄を対象とする戦略だと思われます。

この点を前提に考える必要があるのではないか?と考えております汗

そして、日々のシグナルが50銘柄もある戦略の場合、もちろん優先順下位にはマクドナルドのようなボラが小さい銘柄も含まれているわけですね。

この際に優先順を逆順に変えてしまいますと、利回りが落ちるのは必然といえます。

これは、ボラが小さい銘柄を優先的に狙うようにカスタマイズしているためです。

そのためですが、優先順をカスタマイズされた際には、最適分散投資後の取引一覧で、

「日々どういう銘柄にシグナルが出ているか?」

をご確認されるのがおすすめですね〜。

少なくともケネディクスやいちごが含まれていればボラが大きいカスタマイズ方法になっていると思いますし、

マクドナルドや楽天等が含まれていれば比較的ボラが小さいカスタマイズ方法です。

上記のような点から、

「日々のシグナル数が多い戦略ほど優先順を変更した際の影響が大きい」
「日々のシグナル数が少ない戦略ほど優先順を変更した際の影響が小さい」

と言えるのではないか、と思っていたりします笑

ただ、少なくともボラが小さい銘柄が悪いというわけではなく、

むしろこういう銘柄は板が厚い場合も多いためスリッページが抑えられやすいという利点もあると思っています。

そのためあえてボラが小さい銘柄を売買対象にし、投入額を上げるような戦略もありではないかと思っていますね〜。

ちなみに、ゴッドブレス2はシグナル数が多いにも関わらず、優先順変更の影響が小さいという点から結構例外的な面白い戦略だと思っています笑

もちろんこのバックテスト結果から、トレード日記側で無謀にも全シグナルに仕掛けているわけですが(コラ

■勝ち組に転身しました。(3月の月間損益)
http://labrador001.blog.fc2.com/blog-entry-142.html

ラブラドール様が収支プラスになられたようで、私自身も日々ブログを拝見させていただいておりましたが嬉しいですね笑
特にシストレ開始以降の+7,679,272円という成績は非常に素晴らしいと思います。

何よりラブラドール様の場合ですとシストレのシグナルに忠実に従われていた強い意志がやはりすごいですね〜。

簡単なようで難しい、このシグナルに従う姿勢はやはり、システムトレーダー的には非常に参考になる要素だと思っていたりします笑

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