シストレ駆け出しの頃にはまる罠(18) マイルールを構築して裁量を極力取り除く
かなり間が空いてしまいましたが、シストレ駆け出しの頃にはまる罠シリーズ(18)
「マイルールを構築して裁量を極力取り除く」
を書いてみたいと思います。
システムトレードの定義にはいろいろありますが、私自身が考えるシステムトレードとは
「一切自分の裁量を入れないで、システムが出すシグナルに機械的に従い続けるもの」
だと思っています。
もちろんこれはあくまでシストレにおける広い定義の1つであり、必ずしも正しいものではありません。私自身はこう考えている、と思ってください。
ここで言う、裁量を入れる事とはどういうことなのかを挙げてみます。
■裁量を入れる事の例
・この銘柄はもうちょっと下がりそうに見えるから買わない
・この銘柄は悪いニュースが出ているから買わない
・この銘柄は今までのトレードで負けが続いているから買うのはやめよう
・毎日相場が下がっているから、シグナルは出ているけど買うのはやめよう
・震災が起きているから買うのはやめよう
・この銘柄は上昇しすぎていて恐いから仕掛けるのはやめよう
上記の例を見て、日頃の私のブログを読んでくださっている方的には、疑問に思われる部分もあるかもしれません。
そうなんです、上記をそのまま考えますと、「私も裁量を入れているのでは?」ということになってしまいますね。
これには続きがありまして、ここで出番となってくるのが「マイルール」です。
マイルールとは、シストレ運用の前に、
「自分はこれだけは絶対に守る」
という、いわば自分だけの決まりのようなものです。
「これ」が「お前」に変わったら相当かっこよさそうですが、
恒例の置き換えネタはさておき(コラ、
個人的な考えでは、
「マイルールに従った結果は、裁量ではない」
と考えています。
裁量とはいわば、「日々、臨機応変に自分の都合で変わってしまう判断」のようなものです。
B・N・F氏などのようにトレードで利益を出し続けている人は当然、裁量で戦えるでしょう。
その一方、たとえば私の場合ですと、元々は裁量で勝てないからシステムトレードの世界に足を踏み入れたわけです。
今までのトレードを思い返しますと、私の場合ですと
「日々のトレードで勝てなかった自分の裁量ほどあてにならないものはない」
ということになってきます苦笑
実際裁量を入れずにシステムトレード運用を続けた結果、断然シストレ運用の結果の方が良くなっていますので、個人的には自分の裁量はまったく信じていません笑
ただこれは、もちろん裁量は入れないのですが、私個人の「マイルール」を守った上での話です。
私自身のマイルールは、以下のようなものです。
■システムトレード運用前に決めるマイルールの例
・上場廃止が決定している銘柄には仕掛けない
・保有銘柄の上場廃止が決定した場合には成行で手仕舞う(ただし、売り保有中なら下がりきるまでキープです。)
・1銘柄に投入する資金は、全資金の5%まで(オリンパスや東電にももちろん仕掛けますが、5%までです。)
・そのかわり、5%ルールを守った上でシグナルに完全に従う
・該当戦略の当時の運用資金に対してDDが50%を超えたら戦略の運用を停止する
・ポートフォリオのバランス調整や戦略追加はあり、ただし基本的に損失の大きさやトレンドの方向性によってスタイルは変えない
・買い戦略と売り戦略の資金配分をなるべくイーブンにする
・災害等で注文ができなくなった場合には、最速の方法を探し保有銘柄を全部決済する
これはあくまで私のマイルールであり、必ずしも正しいものではないとお考え下さい。
(特に運用を停止するDDは立場上大きく許容している部分もありまして、一般的な方が耐えられるDDは20%といわれますので、ここは普通は「過去最大DDを超えたら停止する」などが一般的です。)
たとえば
「下落トレンドでは仕掛けない」
「上昇トレンドではこのバランス、下落トレンドではこのバランスにする」
「この銘柄には仕掛けない」
といったルールも事前に決めておいたものであればそれは裁量ではありません。
あくまで、「事前に決めておいた自分のルールかどうか」という部分が重要になってくるわけです。
結論的には、
「裁量とは日々自己判断により変わってしまうもの」
なのに対して、
「マイルールとはシストレ運用前に必ず守らなければならないものとして構築したもので、日々変えてはいけないもの」
ということになります。
そのため、「日々変わらないものは裁量ではない」ということになります。
シストレで本格運用をする前に、できるだけ詳細にマイルールを決めておくと、日々の運用で迷うことがなくなります。
特にシステムトレードは日々のDDの際に精神的にくる場合が少なくないため、
納税義務などの国民の義務ではないですが、
「シストレ運用の際にはマイルールを守るのが義務であり、そういう風に決まっている」
と思うことができれば、少しは精神的な負荷が軽減されるかもしれません。
ある程度の時間をかけて、自分に合ったできるだけ詳細なマイルールを構築しておくことをおすすめいたします。
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