システムトレードブログ

シストレ駆け出しの頃にはまる罠(25) 戦略ごとに適した優先順を設定する

今日は久々の罠シリーズで、「戦略ごとに適した優先順を設定する」について書かせていただきたいと思います。

ランキング情報や最適分散投資ファイルなどで、各戦略ごとに異なる優先順のテクニカル指標が設定されている場合が多いですが、

これが大きい順だったり小さい順だったりと、非常に紛らわしいですね汗

特に複数売買ルールファイルにまとめる際などに、

大きい順と小さい順を間違えてしまうと成績が大きく変わってしまう場合があり、

移植作業にも慎重さが求められたりします苦笑

ただ各戦略では多くの場合やみくもの優先順のテクニカル指標が設定されているわけではなく、

基本的には

「その戦略は買いか売りか?」
「その戦略は順張りか逆張りか?」

など、その戦略のコンセプトにもとづいたテクニカル指標が設定されている場合が多いと思いますね〜。

これはおそらくシステムトレード初心者の頃にはどういった基準で設定されているのかがつかみづらいと思いますが、

ある程度イザナミを使っていますと、じょじょにではありますがイメージがつかめてくる場合が多いのではないかと推測しております。

基本的には

「順張り買いは大きい順」
「逆張り売りは大きい順」
「逆張り買いは小さい順」
「順張り売りは小さい順」

という場合が多いと思いますね〜。

ただ上記はもちろん絶対ではありませんので、

以下によく使われるテクニカル指標を交えてご説明させていただきます。

■前日比(率)

これは非常に分かりやすい指標で、1日単位で値上がりしたか値下がりしたかどうかを表す指標ですね〜。

この指標はどちらかといいますと逆張りで多く用いられる指標で、

前日比(率)が○%より大きかったら売り、前日比(率)が○%より小さかったら買いという風に使われる場合が多いです。

そのため、逆張り買い戦略では小さい順、逆張り売り戦略では大きい順といった感じで使われる場合が多い感じですね。

実際トレード日記側で以前まで運用しておりました、前日比大幅プラスの銘柄のみを買うオーバーナイトテストという戦略がありましたが、

正直あまり成績は良くありませんでした苦笑

もちろん絶対ではないですが、前日比(率)大幅プラスの銘柄は翌日下げる場合が非常に多いため、基本的には売り有利な場合が多いように思います。

この指標は、逆張り買いでは小さい順、逆張り売りでは大きい順というのがスタンダードとは言えるかもしれませんね〜。

■期間上昇(率)

これも分かりやすい指標で、○日間でどれだけ値上がりしたか値下がりしたかどうかを表す指標です。

ただ、この指標は順張りでも逆張りでも使いやすく、どっちがどっちなのか非常にこんがらがる指標ともいえます汗

基本的には順張り買いの場合は大きい順、逆張り買いの場合は小さい順、

順張り売りの場合は小さい順、逆張り売りの場合は大きい順というのが一般的かもしれません。

■売買代金または移動平均(売買代金)

これは日々の売買代金が大きい銘柄や小さい銘柄を選別する指標で、

一般的にはどんな戦略でも大きい順が使われる場合が多いかもしれませんね〜。

売買代金が大きい順にしますと、一般的には

・通算利益率が落ちやすい
・一方、過去の最大DDが抑えられやすく、また資産曲線が安定しやすい

という傾向にあると思います。

そのため、日々のDDがちょっと大きいと感じる戦略の場合には、売買代金が大きい順を試されるのも1つの手です。

逆に、ボラが大きい銘柄を優先的に狙いたいという場合には売買代金が小さい順というのも非常に面白いかもしれませんね〜。

■移動平均乖離率(終値)

これも期間上昇(率)とともに、非常に使いやすい指標です。

基本的には順張り買いの場合は大きい順、逆張り買いの場合は小さい順、

順張り売りの場合は小さい順、逆張り売りの場合は大きい順というのが一般的かもしれません。

個人的な体感値では、期間上昇(率)は集計日数をちょっと変えると成績変動が大きかったりするのですが、

移動平均乖離率の場合は集計日数を変えた際の成績変動が、期間上昇(率)ほどは大きくない場合が多いように思います。

個人的にも非常に便利だと感じているテクニカル指標の1つです。


次に、以下では順張りと逆張りそれぞれに効く場合がある指標を書かせていただきます。

買いのみを書かせていただきますので、売りは順張りと逆張りがまったく逆になるとお考えください汗

戦略のカスタマイズの際に、同系統の指標に変更されることによりマーケットインパクト抑制効果もあると考えられますので、ご参考にいただけるかもしれません笑

■逆張り買いで小さい順なら…

前日比、期間上昇(率)、終値の位置、RSI、VR1、RCI、CCI、ストキャス、強弱レシオ、レシオケータ、移動平均乖離率

■逆張り買いで大きい順なら…

売買代金、移動平均(売買代金)、ヒストリカル・ボラティリティ、DMI

■順張り買いで小さい順なら…

前日比、期間上昇(率)、日経平均との相関係数、移動平均乖離率

■順張り買いで大きい順なら…

期間上昇(率)、終値の位置、RSI、VR1、ストキャス、強弱レシオ、ヒストリカル・ボラティリティ、DMI、移動平均乖離率、売買代金、移動平均(売買代金)

なお、上記は完全に個人的な好みが入っておりまして、

絶対正しいというわけではありません汗

ただ、カスタマイズの際には同一項目内の別指標に変更すると有効に機能する場合がありますし、

また「バックテスト段階の期待値は高いのに、標準ファイルの伸びはイマイチ」といった際に、

優先順を別なテクニカル指標に変更することにより成績が向上する場合もありますので、

ご興味のある方は是非試してみてくださいね笑

トレシズの「シストレ駆け出しの頃にはまる罠」の記事

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