続・運用開始時期を選ぶ1つの手
実際、システムトレード運用を開始する時期というのは非常に難しいもので、私自身もいまだにどのタイミングがベストとはいえない非常に難しいテーマです。
↓前回は以下のブログです。
https://www.torezista.com/blog/blog_361/
私の場合は基本的に運用を開始する時期はフォワードテストで手応えをつかんだ時点のため、ある意味結構適当なのですが(コラ、
今日は知り合いの方の戦略運用開始時期をうかがうことができましたので、書かせていただきたいと思います。
その人の場合は2通りの開始パターンがあるということで、
A. 年初に運用を開始する
B. 年の途中の場合には、戦略のドローダウンが過去の最大ドローダウンの半分を超えた場合・または東証一部騰落レシオ(25日)が70より小さくなった場合に運用を開始する(売りの場合は130を超えた場合)
とのことです。
Aの年初から運用するというのは、集計もラクですし非常に分かりやすいですね。
また、Bの方の「戦略のドローダウンが過去の最大ドローダウンの半分を超えた場合に運用を開始する」という点も、以前のブログに書きました
「長期間機能している売買ルールの成績が一時的に落ちた瞬間に運用を開始する」
というものと共通する所があると思います。
ただ、その中でも「過去の最大ドローダウンの半分を超えた場合」という明確なルールがある点がいいなと思いましたね〜。
そして今回特に参考となったのが、後者の
「東証一部騰落レシオ(25日)が70より小さくなった場合に運用を開始する」
という部分です。
東証一部騰落レシオとは、東証一部の買われすぎ、売られすぎを判別する指標で、主に逆張りで使われるオシレーター系指標です(もちろん逆張りに限らず、順張りでも有用な指標です。)
東証一部騰落レシオ(25日)は、東証一部の25日間の
((値上がり銘柄数の合計)÷(値下がり銘柄数の合計))×100
で計算されると思うのですが、一般的には
東証一部騰落レシオ(25日)が70%未満なら売られすぎ
東証一部騰落レシオ(25日)が130%以上なら買われすぎ
といった感じで使われることが多いかもしれません。
そのため、今回お教えいただいた手法は、
「売られすぎで割安な段階になった時点で買い戦略の運用を開始する」
ということになりますね。
今日の東証一部騰落レシオ(25日)が70%未満かどうかを調べる方法にはいくつかあると思うのですが、イザナミを使うと簡単に調べることができます。
■今日の東証一部騰落レシオ(25日)が70%未満かどうかを調べる方法
(1)バックテストボタンをクリックし、初期設定の状態で
・新規建て条件:東証一部騰落レシオ(25)が70より小さいものに絞り込む
(執行方法:翌日の始値で新規建て)
・取引終了条件:無条件に、建て日より1日間経過したら手仕舞いする
(執行方法:当日の終値で取引終了)
と設定し、バックテストを実行します。
(2)バックテスト完了後ウィンドウを閉じ、最適分散投資ボタンをクリックします。
初期設定の状態から、「フィルタ設定」の「新規建て参戦する日をフィルタ設定で決める。」のチェックを外し、最適分散投資を実行します。
(3)最適分散投資完了後、「最終日シグナル銘柄」をクリックし、表示種別を「最終日の翌日始値で新規建てスクリーニングヒット銘柄」にした際に、仕掛ける銘柄が表示されていれば「今日の東証一部騰落レシオ(25日)が70%未満」ということになります。
実際にバックテストをしてみると、もちろん上記条件のみではとても使える戦略にはならないですが、
バックテスト結果そのものは見事にプラスになっており、買い戦略の運用を開始する時期としては理に適っているといえます。
上記はあくまで参考例ですが、
もし戦略の運用開始時期について悩んでいる方がいらっしゃいましたら、参考にしていただくといいかもしれませんね〜。
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