最適分散投資ファイルの複数売買ルール化について(1)
たとえば以下のような戦略5つの複数売買ルールを作るとします。
■ポートフォリオ
・戦略A: 期待値2.4%
・戦略B: 期待値1.0%
・戦略C: 期待値4.0%
・戦略D: 期待値3.0%
・戦略E: 期待値2.0%
この場合、
私の場合ですと、
バックテストファイルに関しましては、
戦略A→Eの順で普通に複数売買ルールにしてしまいます。
これは同じですね。
問題は、
「最適分散投資ファイルをどうするか?」
という点ですね〜汗
複数売買ルールを作る際の、
最適分散投資ファイルの組み方の定石としましては、
「期待値が高い順に並べる」
という手法があります。
上記例ですと以下のような順番ですね。
・戦略C: 期待値4.0%
・戦略D: 期待値3.0%
・戦略A: 期待値2.4%
・戦略E: 期待値2.0%
・戦略B: 期待値1.0%
優先譲渡条件を使わない場合、
上の戦略のシグナルから順番に優先されますので、
上記例ですと、期待値の高い戦略Cのシグナルが一番優先される、
といった感じになります。
これはこれで1つという感じではあり、
否定するところでもないのですが、
保有日数が短い戦略で期待値が4%もある戦略というのは、
「なかなか恐ろしい位置で仕掛ける戦略」
である可能性はあります苦笑
上記組み方の場合、
組み方によっては、
「市場暴落時期に戦略Cのシグナルだけが全て採用されてしまう」
といった感じになってしまう可能性もあり、
・こういう部分を考えるのが結構難しい
・また、複数売買ルール化した最適分散投資ファイルは調整が難しい
・新戦略を追加したりする際にも上記を考え直さないといけない
・総資金を複数の戦略で共有するため、成績の良い戦略の成績が、成績の悪い戦略に足を引っ張られてしまう
といった点が、
最適分散投資ファイルを複数売買ルール化した際の代表的なデメリットかもしれません。
何より、
私自身、
「戦略の成績はバックテストファイルに依存させるべきであり、最適分散投資ファイルに依存させてはいけない」
という考え方ですので(ぇ、
たとえば、
(1)バックテストファイルの全シグナルに仕掛けるやり方なら、最適分散投資ファイルを複数売買ルール化するのはあり
と思うわけですね。
ただ一方、
(2)バックテストファイルの全シグナルに仕掛けないやり方の場合は、最適分散投資ファイルを複数売買ルール化しない方がやりやすい
と考えるわけです汗
(1)のやり方は、
たとえば総資金1億、
1銘柄投入額を15万などとしまして、
とにかくバックテストファイルの全シグナルに仕掛けるやり方です。
このやり方の場合、
最適分散投資ファイルの優先順を変えようが、
戦略の並び順を変えようが、
一切成績は変わりません。
最適分散投資ファイルに依存しない形なので、
「最適分散投資ファイルを複数売買ルール化するのもあり」
と考えるわけですね〜。
(2)のやり方の場合、
バックテストファイル側の仕掛けシグナルが多かったり、
もしくは総資金が小さいことにより、
たとえば最適分散投資ファイルの優先順を変えたり、
もしくは戦略の並び順を変えますと、
結構成績に変化が出てしまいます汗
これはある意味最適分散投資ファイルに依存してしまっているので、
こういう場合は個人的には最適分散投資ファイルを複数売買ルール化しない場合が多いですね。
まとめますと以下のような感じです。
■まとめ
・バックテストファイルは複数売買ルール化してもいい
・最適分散投資ファイルは、複数売買ルール化しない方が簡単
(※注:あくまで個人的な考えですので、あくまで1つとお考えください苦笑)
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