相場情報を使った、高値圏からの急落時のDDを抑える方法
「相場に過熱感があり、そろそろ急落が恐い」
「ブレイクアウト系買い戦略を停止したものの、再開タイミングが掴めない」
こういった場合もよくあるかもしれません。
個人的にも実際、2013年5月は、
「そろそろ暴落が来てもおかしくないが、それがいつ来るかは分からないから淡々と」
という感じでしたね〜苦笑
高値圏ブレイクアウト系の買い戦略では特に、
相場情報を使うことで、ある程度は急落耐性を向上することができると思っています。
まず、以下のような相場情報を導入してみます。
■高値圏ブレイクアウト銘柄数の相場判定
(1)相場情報を作るから、「高値圏ブレイクアウト銘柄数」という相場情報を作成
↓
(2)株価制限は150円、売買代金制限は15日1億
↓
(3)対象銘柄は全ての個別株
↓
(4)集計条件は、
開始→(青)過去5日間に、終値が期間高値(高値)(100)(1日前)より大きい日が1日以上存在する→(青)集計する
という感じです。売買ルールの方は適当でいいので、これで検証します。
上記は要するに、直近で長期の高値を超えた銘柄数を調べているわけですね〜。
もちろん、上昇トレンドの方がこういった銘柄数は増えます。
そして、相場情報の集計結果が一番下にアップした画像です。
2013年初頭などは凄まじい銘柄数ですね〜苦笑
この条件ですと、銘柄数が150を超えていればほぼ上昇トレンドに近い相場と言えるかもしれません。
そして、2013年5月23日に暴落があったわけですが、
なんと、ブレイクアウト銘柄数のピークは2013年5月13日だったんですね汗
2013年5月13日〜2013年5月23日は、ブレイクアウト銘柄数が減少傾向にあります。
上記から判断される考察としましては、
・ブレイクアウト系買い戦略が主に食らうのは、ブレイクアウト銘柄数が減少傾向にあるとき
・ブレイクアウト銘柄数が最低100銘柄以上ある時には相当強い相場である可能性が高い
・ブレイクアウト系買い戦略の再開時期は、ブレイクアウト銘柄数が上昇傾向にある時に再開したほうがいい
といった結論が導き出されます。
直近ではブレイクアウト銘柄数が100を下回っていますので、
そこまで強い相場ではないことがはっきりと分かります。
…しかも、現時点ではブレイクアウト銘柄数は減少傾向ですが苦笑
たとえばですが、
1つのポートフォリオ管理方法としましては、
(1)ブレイクアウト銘柄数が100銘柄を超えている場合には上昇トレンド、それ以外は下落トレンドとみなす
(2)そして、上昇トレンドの中でも、ブレイクアウト銘柄数が前日に比べて増えている際にはロットを上げた最適分散投資ファイルを使い、減少している場合にはロットを落とした最適分散投資ファイルを使う(もしくは新規建はその間行わない)
(3)下落トレンドと見なされる相場では、高値圏ブレイクアウト系の買い戦略を一部停止するような使い方も考えられる
(4)もし最大DDに到達してしまい停止した買い戦略の再開時期の1つの目安はブレイクアウト銘柄数が前日に比べて増えている日
といった手法が考えられるかもしれませんね〜。
日経平均の下落が著しかった2008年9〜10月なども、
ブレイクアウト銘柄数はほぼ50銘柄を下回っています。
そのためですが、ブレイクアウト銘柄数が50〜100銘柄を下回っている相場は弱い、
とも考えられることができるかもしれませんね。
↓(上)2013年初頭のブレイクアウト銘柄数 (下)直近のブレイクアウト銘柄数
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