(110)戦略をカスタマイズする際に、最適分散の優先順設定を決める上での考え方を教えてください。
■戦略をカスタマイズする際に、最適分散の優先順設定を決める上での考え方を教えてください。成績の良くなるような設定にするとカーブフィッティングに思え、フォワードで成績を残せるのかといった疑問が出てきます。
たとえば私の場合ですと、優先順の代表的な考え方としましては、
移動平均乖離率(終値)(〇日)が大きい順→チャート上方を狙いたいという意図
移動平均乖離率(終値)(〇日)が小さい順→チャート下方を狙いたいという意図
売買代金が大きい順→マーケットインパクト抑制や、シグナル銘柄のボラを抑えたい場合など
ヒストリカル・ボラティリティ(〇日、〇日)が大きい順→ボラがある銘柄を狙いたいという意図
ヒストリカル・ボラティリティ(〇日、〇日)が小さい順→ボラがない銘柄を狙いたいという意図
などの種類があります。
そのため、
たとえば移動平均乖離率(終値)(〇日)が大きい順→RSI(〇日)が大きい順など、
意味が似ている優先順に変更するのは、ロジックの意図を変えていないことになるため、変更してもそこまで問題はないのではないか、とは考えております。
これが正しいとは限りませんが、一般的には、
「成績がわざと落ちるようにカスタマイズする」
のがいいカスタマイズだと言われています。
私の場合でも、カスタマイズする際には、
通算利益率を下げるようにカスタマイズする場合が多いです。
これは、戦略によっては銘柄分散数が少なかったり、もしくは1銘柄投入額が大きくリスクが高い場合もあったりしますし、
「リスクを小さくするようにカスタマイズする」
というのが個人的な好み、
という理由もあります。
あとは、私の場合ですと、
優先順を変更した場合にすぐに運用はせず、いくつかのファイルを用意しておき、しばらく経過をみます。
https://www.torezista.com/blog/blog_610/
結論的にはどれがカーブフィッティングになるかどうかは分からず、
結果がいいものが正しい、ということにはなってくるかと思います。
そのため、上記「適当フォワードテスト」にてしばらく様子見し、
1ヶ月〜2ヶ月の間の動きや各シグナル銘柄の動きを見て判断する場合が多いです。
シグナル銘柄の動きを見るというのは意外と重要だと考えておりまして、
・どういった動きをする銘柄が好みかを把握する
・また、新たなアイデアを見つける
といった意味でも、
結構参考になることが多いと考えております。
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