スリッページを抑制する画期的な方法?
毎週水曜日はショウタイムで進撃の巨人がアップされるので楽しみだったりします笑
今日は、さきほど思いついたのですが、スリッページ対策として結構効果があると予測される(?)手法をご紹介したいと思います。
基本的にスリッページは東証1部銘柄よりもマザーズやJASDAQ銘柄の方が大きくなりがちですが、
かといってマザーズやJASDAQ銘柄をシグナルから除外してしまいますと、
ボラがある銘柄が減ってしまう影響により通算利益率が減ってしまったりと、
デメリットも多くなってしまいます苦笑
そこで考えましたのが、
「それなら、ボラがある銘柄を生かしつつ、東証1部銘柄のシグナルの割合を増やせばいいのではないか?」
という発想が生まれまして、
実際バックテスト検証上ではかなりの効果がありました笑
具体的な手順としましては、
「市場指数」というユーザー定義指標を作る手法です。
■「市場指数」を使った東証1部銘柄シグナルを増やす方法
(1)オプションの「売買ルールの条件判断にユーザー定義指標を使用する」にチェックを入れてOK
↓
(2)左側「ユーザー定義指標を作る」をクリックし、下部「+」をクリック
↓
(3)「名称未定義-1」をダブルクリックし、「市場指数」と名前を付ける
↓
(4)「市場指数」の条件式は、
[A]10 [B]市場
計算式 A-B
※チェックは全て外してOKです。
↓
(5)次に、以下は戦略によって指標が違うのですが、たとえば最適分散投資の優先順が「移動平均乖離率(終値)(15日)が大きい順」となっている戦略Aがあったとします。今回はこの優先順となっている戦略Aの例です。
↓
(6)左側「ユーザー定義指標を作る」の下部「+」をクリック
↓
(7)「名称未定義-1」をダブルクリックし、「戦略A優先順」と名前を付ける
↓
(8)「戦略A優先順」の条件式は、
[A]移動平均乖離率(終値)(15日) [B]市場指数
計算式 A×B
※「計算結果の値は、小数点付きデータとして扱う」にのみチェックを入れます。
↓
(9)あとは、バックテストを実行します。
↓
(10)次に最適分散投資の優先順で、
「移動平均乖離率(終値)(15日)が大きい順」→「戦略A優先順が大きい順」に変更して検証するだけです。
ヒノカグ【上方ブレイク】のように、2種類の優先順が存在する場合などには、
・ヒノカグ【上方ブレイク】優先順
・【弱相場用】ヒノカグ【上方ブレイク】優先順
のように、2種類のユーザー定義指標を作る必要がある点にご注意ください。
上記はどういう意味なのかといいますと、
まずイザナミの市場コードという指標は、
東証1部: 1
東証2部: 2
マザーズ: 3
JASDAQ: 6
という数字で表現されたかと思うのですが、
10からこの市場コードの値を引きますと、
東証1部: 9
東証2部: 8
マザーズ: 7
JASDAQ: 4
と、東証1部銘柄の値が最も大きくなるようにできる形になります。
また、優先順が「移動平均乖離率(終値)(15日)が大きい順」となっている戦略はチャート上方を狙うイメージですが、
この移動平均乖離率(終値)(15日)に「市場指数」を掛けることにより、
「チャート上方にいる銘柄の中でも、できるだけ東証1部銘柄を優先する」
といったイメージになるわけですね〜。
「10−市場コード」
と書かせてはいただきましたが、
10という数字を7などに減らせばさらに東証1部銘柄が増え、
10という数字を15などに増やせば新興銘柄が増える感じです。
ヒノカグ【上方ブレイク】で以上を試しますと、特に市場割合に劇的な変化が出ます。
■ヒノカグ【上方ブレイク】標準150万ファイルの結果
総取引回数: 2872回
勝率: 58.01%
期待値: 2.08%
通算利益率: 1439.47%
年度別の最大DD: 22.40%(2013年)
東証1部の取引割合: 51.88%
東証2部の取引割合: 8.01%
マザーズの取引割合: 10.76%
JASDAQの取引割合: 29.35%
■ヒノカグ【上方ブレイク】の最適分散投資ファイルの優先順に「市場指数」を掛けた場合の結果
総取引回数: 2796回
勝率: 58.08%
期待値: 1.84%
通算利益率: 1261.83%
年度別の最大DD: 21.66%(2006年)
東証1部の取引割合: 71.03%
東証2部の取引割合: 9.66%
マザーズの取引割合: 10.52%
JASDAQの取引割合: 8.80%
特に東証1部の取引割合が51.88%→71.03%と劇的に増えるのが魅力的ですね〜笑
個人的な同時逆指値検証の結果でも、
「東証1部の方が新興に比べて明らかにスリッページ平均が小さい」
というデータがありますので、
特にスリッページが気になる方にとっては有用な可能性があるカスタマイズ方法の1つではないかと思います笑
また、通算利益率が落ちる点がネックではありますが、
一方東証1部銘柄の割合が増えることによりシャープレシオの値(損益の安定度に対する利益の大きさを表す指標)も増える可能性が高いと見ますので(要するに安定度が増すというイメージです)、
上記カスタマイズ+1銘柄投入額を若干増やす
というカスタマイズにより、通算利益率をカバーできる可能性もあると見ます。
そして、スリッページが実際に減るのであれば、上記は標準ファイルを超える可能性もある…ような気もします(コラ
…とはいえ、試した手法というわけでもありませんので、
あくまでご参考までにという感じです苦笑
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