システムトレードブログ

逆指値について考えてみました。

トレシズ投資手法

今日はシステムトレードにおける逆指値の扱いについて書いてみます。

よくトレードの世界では「損小利大」という考え方が最もポピュラーなものとして扱われています。

損失がちょっとでも出たら早めに切ってしまい、利益はできるだけ伸ばすという手法ですね。

この考え方は非常に理にかなっていまして、おそらく自己裁量で勝っている人の多くはこういった考え方を忠実に遂行できている人が多いような気がしています。

ただ、こういった手法は、個人的な主観で申し訳ないのですが、

・日中トレードに集中できる人でないと厳しい
・特に個人の能力によって結果が左右される(銘柄の選別・仕掛けるタイミング・そして何よりも難しいのが利確のタイミング)→結果として、損小利大という根本的な考え方は分かるものの、実際の成績は人によってだいぶ変わってしまう

などの点がネックだと考えていますね〜。

たとえばブレイクアウトの損小利大で考えてみますと、裁量とシストレの違いは以下のような感じだと思っております。

■裁量におけるブレイクアウトの損小利大
・直近高値を更新しそうな雰囲気のある銘柄・もしくは更新中の銘柄を監視
・分足の高値をブレイクした際や、日足の直近高値をブレイクした際に仕掛ける
・買いの勢いが失速した時点や、日経平均先物の動向、もしくはちょっとでも損失が出た時点で損切り
・横ばいで推移しているときは強気
・利確のタイミングは裁量

■システムトレードにおけるブレイクアウトの損小利大
・直近高値を更新しそうな雰囲気のある銘柄・もしくは更新中の銘柄のみを売買対象とし、直近高値+2Tickあたりで逆指値注文を入れておく
・-2%の損失で逆指値で損切り
・利確のタイミングは+10%での指値など、あらかじめ決めておく

システムトレードにおける逆指値を使ったブレイクアウト系戦略の場合、一般的には勝率20%ぐらいになればいい方という感じがしています。

8割は損切りでも、残り2割で+10%がとれればプラスになるという考え方ですね。

ただここで問題となるのは「逆指値」で、

実際には、仕掛けの際や損切りの際などに、

たとえば直近高値が300円だったとして、+2Tickの302円で逆指値で買いを仕掛けたとしても、実際の約定値は304円などになったりするスリッページが発生する懸念があります。

そのため、スリッページを考慮すると、システムトレードにおける逆指値を使ったブレイクアウト系戦略の場合、もっと勝率を上げないといけない場合が多くなりますが、そういった戦略を開発するのは私自身の経験上非常に難しいです苦笑

おそらくは上記手法の場合は裁量の方がパフォーマンスがいい場合が多いと推測されますが、

上手い人は勝率30%を超えてくるかもしれませんが、下手な人だと勝率10%前後になるかもしれません。

つまり、裁量でも逆指値でも、なかなか難しいというのが本音です。

逆指値を使う使わないはもちろん自由ですが、

たとえば私の場合ですと、逆指値での損切りは使わずに、

トレード1:+10%
トレード2:+5%
トレード3:-20%
トレード4:-5%
トレード5:+20%

のように、-2%などの逆指値による損切りは一切使用せずに、-20%のような大きい負けも許容しつつ、その分大きい利益を狙う手法もありだと思っております。

利確+10%、損切りを逆指値-2%にした場合には、

トレード1:-2%
トレード2:-2%
トレード3:-2%
トレード4:-2%
トレード5:+10%

のようなイメージですね。

どちらがいいとは言えないのですが、これはどちらのスタイルがご自身に合っているかという点がむしろ重要な要素かもしれません。

あと、逆指値を使う手法はスリッページも考慮しなければならないため、私自身の開発の経験上では、「逆指値を使わない手法の方が開発しやすい」という感じがしています苦笑

結論といたしましてはどちらがいいか悪いかということは分かりませんが(コラ、
逆指値にもいろいろ可能性があるのは間違いないと思っておりますので、今後いろいろ研究してみたいですね〜。

トレシズの「投資手法」の記事

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