(13)資金を倍にした際に、標準ファイルの仕掛け株数を2倍にするやり方はまずいですか?
今日は、よくあるご質問と回答シリーズの第13弾です。
■資金を倍にした際に、標準ファイルの仕掛け株数を2倍にするやり方はまずいですか?
上記はどういう手法かといいますと、
たとえば、標準ファイルで以下のようなシグナルが出ていたとします。
総資金:150万円
銘柄A 1株
銘柄B 2000株
この際に総資金を300万円とした際に、
総資金:300万円
銘柄A 2株
銘柄B 4000株
といった感じで、銘柄分散数はそのままに株数のみを増やすやり方となります。(これをXとします。)
これに対しまして、一般的な戦略では、株数はそのままに銘柄分散数を増やすような設定がされていると思います。(これをYとします。)
総資金:150万円
銘柄A 1株
銘柄B 2000株
↓
総資金:300万円
銘柄A 1株
銘柄B 2000株
銘柄C 1000株
銘柄D 1000株
結論から申し上げますと、どちらも間違っていないということになるかもしれません(ぇ
ただそれぞれに特徴がありまして、メリットとデメリットがある感じになると思います。
■X:銘柄分散数はそのままに株数のみを増やすやり方
【メリット】
・戦略の調子がいいときにはこちらの方が利益率がはるかに高い
・注文が楽
【デメリット】
・その代わり、リスクも高い
・また、マーケットインパクトの影響が増す(そのため、こちらの方法は特に仕掛け条件や優先順をカスタマイズするのがいいかもしれません。)
■Y:株数はそのままに銘柄分散数を増やすやり方(トレシズ戦略は基本こちらです。)
【メリット】
・Xの手法に比べてリスクが抑えられる場合が多い
・資金が増えてもマーケットインパクトの影響が抑えられる場合が多い
【デメリット】
・Xの手法よりは利益率が落ちる場合が多い
・また、銘柄数が増えるため注文が大変になる
といった感じで、基本的にはリスク抑制を重視するか、利益率を重視するかというお話になってくるかもしれませんね〜。
とはいえ、Xの手法はどの程度の資金かによってもだいぶ変わってきます。
150万円→300万円のような2倍程度の場合にはそこまで変わりはないと思うのですが、
150万円→1,500万円のように10倍に増やした場合には、それだけ1銘柄への投入金額が増えるため板の薄い銘柄は売買対象から省く必要があると思います。
この際には、イザナミの場合ですと最適分散投資側に出来高制限という項目がありまして、この設定値が「直近出来高1日間平均の0.50%を上限」などと設定されていれば自動的に板の薄い銘柄は省かれますので、
裁量で150万円の株数を2倍に上げるよりは、
多少シグナルは変わりますが、最適分散投資ファイルをカスタマイズした方がいいとは思いますね〜。
■X:銘柄分散数はそのままに株数のみを増やすやり方の設定方法(2倍にする参考です。)
(1)総資金を1500千円→3000千円にする
(2)1銘柄の上限投入額と下限投入額を倍にする
…実はこれだけなのですが笑
私自身の経験上、Xの手法はかなり荒いです汗
試したことは幾度となくありますが、運用途中で厳しくなり、上限と下限を下げなければならなくなったことが繰り返され、
結論的に今の私の銘柄分散数を増やすやり方に落ち着いた、という経緯があります苦笑
とはいえ、Xの手法は荒いとはいえ別に間違っているというわけでもありませんので、これはご自身に合っているかどうかで判断されるのが無難といえるかもしれませんね〜。
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