システムトレードブログ

戦略の投入額は、標準偏差で決めるのも手

トレシズイザナミの使い方

戦略をバックテストしますと、

バックテスト後の概要レポートで

・利益の標準偏差
・損失の標準偏差

というものが表示されます。

標準偏差とはデータの散らばりの度合いを示す数値のことで、

標準偏差の値が大きいほどデータのばらつきが大きく、

標準偏差の値が小さいほど、データの平均値前後にデータが集中していることを意味します。

試しにトレード日記側の標準偏差を出してみますと、

以下のようになっています。

■スイング
・ゴッドトランザム(スイング・高値圏順張り)
利益の標準偏差: 11.03%
損失の標準偏差: 4.59%

・ゴッドトレイル(スイング・高値圏順張り)
利益の標準偏差: 9.09%
損失の標準偏差: 2.74%

・ゴッドスプレッド2(スイング・高値圏順張り)
利益の標準偏差: 10.20%
損失の標準偏差: 5.29%

・ゴッドグスタンプ_スイング(スイング・安値圏逆張り)
利益の標準偏差: 4.47%
損失の標準偏差: 5.44%

■デイ
・ゴッドトスラスト(デイ・高値圏順張り)
利益の標準偏差: 4.99%
損失の標準偏差: 3.08%

・ゴッドトリム
利益の標準偏差: 5.24%(デイ・安値圏順張り)
損失の標準偏差: 2.14%

・ゴッドグラヴィティ(デイ・安値圏逆張り)
利益の標準偏差: 3.55%
損失の標準偏差: 2.58%

・ゴッドグラヴィティ安値圏特化Ver(デイ・安値圏逆張り)
利益の標準偏差: 3.15%
損失の標準偏差: 3.34%

・ゴッドグスタンプ(デイ・安値圏逆張り)
利益の標準偏差: 4.67%
損失の標準偏差: 3.95%

上記から傾向を考えてみますと、

・スイングの方がばらつきが大きい傾向にある
・順張りの方が利益のばらつきが大きい傾向にある
・上記ポートフォリオの中では、ゴッドスプレッド2が間違いなく一番荒い苦笑
・逆に、穏やかなのは損失の標準偏差が小さいゴッドトレイルとゴッドトリム

といった感じになるかもしれません。

そして、私自身の経験上ですと、

戦略によって違うので一概にも言えない点はご了承いただければと思いますが、

「損失の標準偏差が小さい戦略ほど、過去の検証上のDDが小さくなる場合が多い傾向にある」

とは言えるかもしれませんね〜。

実際上記の中でも損失の標準偏差が小さいゴッドトレイルやゴッドトリムが、

ポートフォリオ内でも過去のDDの小さい戦略です。

こういった損失の標準偏差が小さい戦略は、1銘柄投入額を増やしやすい、

とは言えるかもしれません。
(※もちろん損失の標準偏差の小ささだけでなく、平均損失の小ささも必要です汗)

一方、損失の標準偏差が大きい戦略は、

負ける時結構大負けすることが多々あるということの裏返しである、

とは言えるかもしれません苦笑

私自身の実運用上でも、上記の中では損失の標準偏差が大きいゴッドスプレッド2が一番荒いと体感しております。

そのため、

ポートフォリオ内では一番、1銘柄投入額を減らしているわけですね〜。

こういった感じで、

・損失の標準偏差が小さい戦略は1銘柄投入額を増やす
・損失の標準偏差が大きい戦略は1銘柄投入額を減らす

という考え方も1つではないか、と思っております。

逆に利益の標準偏差はどうなのか?といいますと、

小さいものは安定していて、

大きいものは荒いものの取れる時大きく取れる、

といった感じでしょうか。

そのため、収支の安定化を求める場合には、

「利益の標準偏差や損失の標準偏差ができるだけ小さい戦略をポートフォリオに導入していく」

といった考え方もあるのかもしれませんね〜。

トレシズの「イザナミの使い方」の記事

前々記事:東証一部騰落レシオが結構便利です。
前の記事:一定%の場中の損切りの設定方法
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次々記事:翌日始値が、結構使えると思っています。

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