東証一部銘柄の最大の武器とは?
戦略を運用しておりますと、
この戦略は新興銘柄のシグナルが多い、逆にこっちの戦略は東証一部のシグナルが多いという感じで傾向が分かってくると思いますね〜。
もちろん、買い戦略と売り戦略を比較しますと、
売り戦略の方が間違いなく東証一部銘柄のシグナルが多くなります。
これは単に、空売れるのが東証一部銘柄の方が多いためですね〜。
新興銘柄と東証一部銘柄の差はいつも書かせていただいている通りではありますが、
おおまかな傾向ですとやはり、
・東証一部銘柄の方が安定度が高く、一方1トレードあたりの期待値が低い
・新興銘柄の方が1トレードあたりの期待値は圧倒的に高いが、安定度はない
という感じかもしれません苦笑
どうしてこういう現象が発生するのかといいますと、
個人的な考えではやはり売買代金の大きさの問題だと思っていますね〜。
たとえばみずほ等大型株ですと、板ごとの厚さが数億ある場合が多いですので、
とてもではないですが大半の個人の資金で動かせる板ではありません汗
一方新興銘柄ですと板が薄い銘柄も多いですので、下手をすると私の資金でも動かせる銘柄があるほどですね〜苦笑
…とはいえ、1日の売買代金の5%以上の金額を仕掛けてしまいますと証券会社から警告が来ますが(ぇ
とはいえ、この仕掛けやすさや動かしやすさが、新興銘柄のボラティリティ(変動幅)を生み出しているとはいえるのかもしれないですね〜。
相場状況にもよりますが、普通に日経平均が上昇するような地合では東証一部大型株が強くなりやすく、
日経平均が軟調な地合いでは小型株やもしくは新興銘柄が強くなりやすい傾向にはあるといえるのかもしれませんね〜。
余談ですが、上記のような現象がありますため、
分足システムトレードでは、日経平均が−100円など下がっている地合では新興銘柄シグナルを優先し、
逆に+100円など上がっている地合では東証一部銘柄シグナルを優先しています笑
正確には、TOPIXが上がっていたら東証一部、マザーズ指数が上がっていたらマザーズという感じにしているかもしれません苦笑
「この戦略は新興銘柄と東証一部銘柄のどちらを得意とするのか?」
という点につきましては、バックテスト側の「その他集計」を市場別にしたり、
もしくはフォワードで記録をつけていくと分かりやすいと思います。
多くの場合はマザーズやJASDAQの期待値は高く、東証一部の期待値は低くなりやすい傾向にありますが、
ただそれはマザーズやJASDAQ銘柄が優れているということではないと思っておりまして、
東証一部銘柄には「安定度」という最大の武器があると思っています。
つまり、「新興銘柄の場合はロットをあまり増やせないが、東証一部銘柄には厚く張れる」ということの裏返しといえると思っていますね〜笑
多くの戦略では、東証一部限定にしますと利回りが落ちますが、
それは「東証一部限定のロジックなのに、従来の新興銘柄を含めたロジックと同等の最適分散投資ファイルを使っているため」ともいえるかもしれません。
あくまで過去の検証上ではありますが、東証一部主体のロジックは安定度が武器のため、
「全市場全銘柄を対象としたロジックよりは1銘柄投入額を増やしやすい」
という長所があるともいえますね〜。
とはいえ、今まで使っていたロジックを捨てて完全に東証一部限定のロジックにいきなり変更するのは結構抵抗があると思っておりまして、
私の場合ですとこういった際には「戦略の2個割」というテクニックを使います。
具体的にどうするのかといいますと、
・1つの戦略を、東証一部限定にしたものと、東証一部以外に限定したものの2種類に分けて保存する
・そして、東証一部戦略側の最適分散投資ファイルの1銘柄投入額上限と下限を上げて保存し、東証一部以外用の最適分散投資ファイルの1銘柄投入額上限と下限は元ファイルよりも下げて保存しておく
・あとは実運用を経て、どちらが優秀かという点や、どちらが好みに合っているかという点を判断
東証一部限定の方がいいと感じたら…東証一部以外用の戦略は今後使わないようにする
新興の方がいいと感じたら…元ファイルに戻すか、もしくは元ファイルの新興銘柄のシグナルが増えるようにカスタマイズする
といった感じの手順を使う場合が多いですね〜。
東証一部、新興にもう一系統追加するとしましたら、やはり低位株でしょうか汗
この3系統は結構得意とする地合が変わってきますので、理想をいえば全種類持っておくともしかしたら結構便利なのかもしれない、と思っていたりします笑
前々記事:シグナル数と期待値のバランス
前の記事:戦略の損益を向上する手法の考察
今の記事:東証一部銘柄の最大の武器とは?
次の記事:利確ラインと損切りラインに到達するのはどちらが早いか?
次々記事:バックテスト段階の期待値が高い戦略は高資金ファイルほど伸びる?