戦略開発方法を学ぶシリーズ(18)
今日は戦略開発方法を学ぶシリーズの続編で、「戦略開発の際の豆知識」について書かせていただきたいと思います。
思いついた順に、テーマを分けて書かせていただきたいと思います笑
■バックテスト検証の際には、売買対象を絞り込むとバックテスト効率が上がりやすい
たとえばですが、イザナミで最も時間がかかる処理はやはり逆指値戦略だと思います。
これはおそらくですが、仕掛けがほぼ約定する成行と比べますと逆指値は約定するかどうか分からないため、成行等よりもより多くの処理を行っているためだと思いますね〜。
こういった逆指値戦略では特に「売買対象を絞り込んで検証する」という手法が有効です。
・前日の高値+2Tickで成行で買いという逆指値の場合の効率アップ方法
→仕掛け条件に、
翌日高値が前日高値よりも大きい
という条件を追加する
・前日の終値+5%で成行で買いという逆指値の場合の効率アップ方法
→仕掛け条件に、
翌日高値が前日終値+4%よりも大きい
という条件を追加する
※ここで注意しなければならないのは、前日の終値+5%の逆指値の場合、「翌日高値が前日終値+5%よりも大きい」のように同じ値を入れてはダメだということでしょうか。
同じ値を入れてしまいますとやや都合がいい検証方法になってしまいますため(確実に翌日+5%以上あがっている銘柄のみが対象となってしまうため)、%指定の場合には特に注意が必要だと思いますね〜。同じ値ではなく、若干下の%を指定しますと誤差がなくなる場合が多いと思います。
上記のような条件を追加しますと、バックテストにかかる時間は大差ないですが、
特に最適分散投資段階でかかる時間が3分の2になったりと早くなる場合が多いので便利です。
1点ご注意点としましては、「翌日高値を使った検証方法はあくまで戦略開発段階だけで使うもので、実運用の際には翌日高値の条件を外したファイルを使う必要がある」という点ですね〜。
■売買対象の絞り込み方法その2
その開発している戦略がどのような戦略かを考えますと、検証対象に含める必要のない銘柄が見えてきます。
たとえば期間高値100日ブレイクで買いといった戦略の場合、
翌日ブレイクする可能性があるのはやはりチャートの上の方にいる銘柄ですので、
チャートの下の方にいる銘柄は検証対象に含める必要がないと考えられます。
そのため期間高値100日ブレイクで買う戦略の場合ですと思い切って
「移動平均乖離率(終値)(25日)が−5より大きい」
といった条件を追加して、チャートの下の方にいる銘柄を除外しますと検証速度が大幅に向上する場合が多いです。
上記条件は適当ですが、有効な指標は多いと思いますね〜。
■売り戦略の検証速度を向上する方法
売り戦略では
・バックテスト側では全市場全銘柄を対象として検証し、最適分散投資ファイル側で貸借銘柄に絞り込む方法
・バックテスト側で貸借銘柄を使って検証する方法
の2種類がありますが、
検証速度が早いのはもちろん「バックテスト側で貸借銘柄を使って検証する方法」です。
これはバックテスト段階ですでに銘柄が絞り込まれているためですね〜。
そのため、私の場合ですと売り戦略開発の際にはバックテスト側で貸借銘柄を使って検証する方法を使う場合が多いです。
両者の同一条件の検証結果を比べましても結果に大差ない場合が多いですので、
売り戦略開発時に便利な手法だと思っていますね〜。
1点問題点としましては、
「バックテスト側で貸借銘柄を使ってしまいますと、今後の貸借銘柄追加などを行いにくい」
という点があるかもしれません。
そのため、開発段階ではバックテスト側で貸借銘柄を使って検証する手法を使い、
仕上げ段階ではバックテスト側を全市場全銘柄にし、最適分散投資ファイル側で貸借銘柄に絞り込む方法に変更するといいのではないかと思いますね〜。
こうしますと貸借銘柄変更時には最適分散投資側の貸借銘柄設定にてワンタッチでできますので便利です笑
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