期待値はどの程度にするべきか?
シストレ戦略の能力は基本は
「総取引回数×1トレードあたりの期待値」
で表現される場合が多いと思いますが、
「過去の総取引回数はどれぐらいにしたらいいんだろう?」
「期待値はどの程度のレベルにするのがいいんだろう?」
という点は非常に難しいですよね。
…これは私も難しいと思っております苦笑
たとえばですが、以下のような2戦略があったとします。
・買い戦略A
過去の総取引回数: 4,000回
1トレードあたりの期待値: 1.0%
通算利益率: 1000%
・買い戦略B
過去の総取引回数: 2,000回
1トレードあたりの期待値: 2.0%
通算利益率: 1000%
この例ですと、総取引回数×1トレードあたりの期待値はどちらも4000ですので、
一般的にはこの両戦略は同じような能力と考えられる場合が多いと思います。
それぞれのメリットとデメリットとして考えられますのは、
■買い戦略A
【メリット】
・日々のシグナル数が多い
・総取引回数が多い=過剰に最適化されていない可能性が高い
・高資金の方にとって有利(銘柄分散に困らないシグナル数があるため=マーケットインパクトも抑えられるため)
【デメリット】
・買い戦略Bに比べて期待値が低く、絶対ではないですが一般的には買い戦略Bの勝率よりも劣る場合が多い
■買い戦略B
【メリット】
・日々のシグナル数が抑えられているため、低資金の人にも向いている場合が多い
・バックテスト検証が早く終わる
・過去の検証上の期待値が高いため、売買手数料負荷を比較的軽視できる
【デメリット】
・これはあくまで買い戦略Aに比べてというお話ですが、シグナル数が絞り込まれているため過剰最適化の考慮がより一層必要
といった感じでしょうか。
とはいいつつも、かなり個人的な考えが入っている内容とお考えください苦笑
私の場合、「買い戦略Aと買い戦略Bのどちらが好みか?」といいますと、
実は買い戦略Aのようなシグナル数が多い戦略です(ぇ
…といいますのも、シンプルにシグナルがない日があると寂しいためですね笑
過去の総取引回数が多ければ、やはり日々のシグナルも多くなります。
ただ一方、
ポートフォリオ全てがシグナル数が多い戦略のみで構成されてもなかなか困る感じです(ぇ
といいますのも、
私自身日々のスイング保有量を常に総資金の50%以内に抑えたいタイプですし、
シグナル数が多い=日々の保有量も多い
ということにつながりますので、
このあたりは各戦略のバランスを見て決める感じですね〜。
私の場合ですと、
・日々のシグナル数が多いタイプの戦略(取引回数多め、期待値低め)
・日々のシグナル数が少ないタイプの戦略(取引回数少なめ、期待値高め)
という両タイプをポートフォリオに入れるのが好きみたいです苦笑
また、上記例では両戦略とも通算利益率が1000%である点を考えますと、
期待値が低い買い戦略Aでも、優先順上位は買い戦略Bの取引並の期待値があると考えられます。
そのためですが、双方ともに極端な差はないと思いますが、
あくまで個人的な考えですと、
・資金が大きい方やマーケットインパクト抑制重視の方→買い戦略A
・資金が小さい方や少数精鋭シグナル(?)がお好みの方→買い戦略B
というのが、
あくまで1つではありますが、指針にはなるかもしれないと思っております。
とはいいつつも、
ポートフォリオ全体をシグナル数が少なく、期待値高めの戦略で構成するのもありだと思っております(ぇ
…結論的には、「フォワードで結果が出るかどうかを確かめるしかない」という、
いつもの結論に到達してしまうわけですが(コラ
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